課外授業の問題で『大人になることの難しさ』という河合隼雄さんの文章を扱いました。
青年が心の問題でつまづいているとします。すると周りの大人はその状況を速く解決しなければならない嫌な問題として、その原因つまりは悪者を追究しがちです。しかも自分以外に原因を求めることが多い…。そのときに「そのつまづきの意味は何か。」と問いかけると、なかなか答えを見つけ出すことは容易ではないかもしれませんが、その問題から解放されて、プラスに受け止められるかもしれない。意味を考えることは自分を局外者におかず、未来へと目を向けさせる…。
こういった内容の文章ででした。文章を読み深めていくうちに、生徒から「例えば引きこもっているとか病気になったとかということの意味を考えることは、生きることの意味を考えることにつながるのではないか」という問いが出されました。その問いに答えたのも生徒で「人は死に向かって生きていくんだと思う。老いていくというのも変化という意味では成長と考えられるし、そのための準備をしているんだと思う。」という考えが出されました。天寿を全うして死を迎えるが人間の最終的な目的であると考えると恐ろしさやむなしさを感じると同時に、もしかすると人間の目標の達成された形であると考えるなら前向きに受け取られる部分もあるかもしれません。
問題をときながら限られた時間の中でしたが、生徒にはっとさせられるような問いを投げかけられたり討論したり、また生徒がその答えを自分で見つけ出そうと考えてる姿がとてもうれしく楽しい時間でした。それにもっともっと自分が考え深めて成長していかなければならないものだと改めて実感! 思春期の感受性に負けないように私も自分を磨かなきゃです!
CHI
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