先生のひとりごと

2010 甲子園日記 最終日 全国制覇の夢は続く

　甲子園日記、昨日は試合終了後の取材対応などでバタバタし、書く事が出来ませんでした(本当は敗退の脱力感で、パソコンに向かう気力がなかったのですが・・・)。

　昨日の準々決勝の戦い。本当に悔しい。負けたこともそうですが、興南の圧力に圧倒されるかのように、徐々にウチの選手の中にプレッシャーがかかり、自滅の感があったこと。これが悔しいですね。一番大事にしていたところだったので。しかし、それだけ相手の力が上だったということ。ウチの選手がこれだけ崩れたんですから、完敗を認めざるを得ません。

　しかし、今年のチームは良くやりました。初の東北制覇に、福島県初の夏4連覇、そして全国制覇経験校に初めての勝利。新たに聖光の歴史の扉を開けてくれました。

　全国制覇・・・これを本当に意識して甲子園に挑んだのが今回が2度目。前回は昨年現早稲田大学の横山貴明投手を擁していた時。昨年は、初戦でPL学園に敗退。そして今年、全国制覇を意識してチームを作り、スタッフも手応えを感じて臨んだ夏。もし、今大会で、広陵高校に完敗すれば、頭の中が???となっていたかも知れません。

　昨日の試合は完全な力負けでしたが、今回広陵や大阪代表の優勝候補履正社を破ったことで、｢我々の進むべき道は間違っていなかった」と確認できたこと。これが本当に大きいです。

　まだまだウチは未熟かもしれません。しかし、この道を踏み外すことなく、これからも｢全国制覇」、そして選手の｢人間的成長」を期して、精進していきます。このチームも国体出場が決定し、選手も国体での優勝を目指す!!　と前を向いてくれています。

　応援していただいた皆様、本当に有難うございました。今後も聖光野球部は、一歩一歩地道に歩みを進めていきたいと思います。秋季大会、そして国体も全力で頑張ります。

　2010甲子園日記は今日で終わりになります。アクセス数も過去最高を記録するなど数多くの皆様に読んでいただきました。聖光学院高校公式ブログ｢先生のひとりごと」は、8月24日までお休みさせていただき、始業日の25日から再開いたします。今後もどうぞ、よろしくお願いいたします!!　(Yokoyama)

2010 甲子園日記 16日目 準々決勝は興南戦!!

　今日(正確には昨日)は準々決勝の抽選があり、試合の結果により、明日は選抜優勝の興南高校と戦います。

第4試合をテレビ観戦し、今の今までビデオ研究していました。　短くてすみません・・・。明日、死ぬ気でやります!!

(Yokoyama)

2010 甲子園日記 15日目 ベスト8!!

　いやー、良くやった!!　歳内の好投も素晴らしかったが、今日のポイントは攻撃陣。チャンスを作りながらなかなか得点が出来ませんでしたが、三瓶のレフトオーバー、歳内のホームラン、そして、そして斎藤英哉がツーラン!!　甲子園では長打が打てなければ勝てない!と感じていた過去の甲子園、その試合を今日、うちの選手がやってくれました。

　実は今日、朝から事件が!!　新聞報道でご覧の方もいると思いますが、｢ゲジゲジ神話」が聖光学院にはあります。福島県いわき市にある常宿で、ゲジゲジが出ると優勝するというジンクスがあるんですね。普段でなくても、聖光学院が泊まると出るんだそうで、いわきでの大会は今もう何連覇もしているんです。もちろん、ゲジゲジ効果。

　そんなジンクスがある中、初戦の前日に練習した球場で｢ゲジゲジ｣が出たんです。そして広陵に勝利。そして、そして今日はなんと朝、出るわけがないような場所に｢ゲジゲジ｣が出現!!　信じられない!!　朝から大盛り上がりだったことは言うまでもありません。監督は朝から食堂で、選手に｢おめでとう!!」って言った位で・・・。ゲジゲジ様様です!!

　さあ、これでベスト8。国体出場も決まったのかな?　だったら村島たちと、また熱い野球ができます。正直嬉しいですね。準々決勝の相手は、明日の抽選で決まります。どこと対戦することになるのか、試合は18日か、19日か。ドキドキしますね。明日しっかり練習して、次に備えます!!(Yokoyama)

2010 甲子園日記 14日目 履正社戦に挑む!!

　履正社戦を明日に控え、今日は高槻市の萩谷運動公園での練習となりました。この球場では2回目の練習です。特に今回は9時から一発目の練習ですからグラウンド状態は最高!!　というわけで、当然守備練習から入りました。走者をつけて、実践的なノック。球場には選手達の気合いの入った声が響き渡りました。緊張感がみなぎり、選手の気力は充実しています。その後のバッティングも悪くないですね。でも、調子がどうだああだなんて言っている場合ではなく、一番大事なのは気力、精神力だと思いますので、その点では問題ないですね。

　明日の試合はまた厳しくなるでしょう。履正社も激戦区大阪を勝ち抜いてきた強豪。プロ注目の打者もいますし、投手も複数枚います。前の試合で先発した2年生の飯塚君は、制球力が大変良く、球種も豊富。しかも、大変強気な投球をすることが出来る投手です。打線もさばきがうまく、苦しい展開になることは間違いないでしょう。しかし、そんな事は百も承知。その中で粘り強く戦い、活路を見出すのがウチの本来の野球。明日も｢聖光野球」で勝負です。

　明日勝てば、ベスト8。これは一つの区切りです。なぜなら、国体出場が確実になるからです。そう、村島大輔率いるこのチームと、国体まで野球が出来るんですね。さらに、応援団が今大阪に向けてバスを走らせていますが、ここには控えの3年生も乗っています。勝てば、日程の関係上応援団も宿泊になりますから、17日の練習には全員が参加しての練習が可能になります。今日のミーティングでも、「もう一度全員で練習するぞ!!」と話し、士気を高めました。部員全員で、履正社に挑みます!!　(Yokoyama)

2010 甲子園日記13日目 必勝ケーキのプレゼント!!

 ご覧下さい!!　この立派な必勝ケーキ。実は宿泊しているホテルNCBからの初戦突破、そして次戦に向けての激励の意味を含めてプレゼントされたものです。選手も美味しい!!　といって頬張っていました。

　今日の夕食は、ホテルNCBの横にある中之島センタービルの31Fスカイルームでとりました。これもホテルのはからいで、大阪の夜景を見ながらの夕食は、とても気分転換になりました。大阪ドームも近く、先日の淀川の花火大会のときもこの部屋を開放してくれました。　

　さて、今日の練習は昨日と同じ伊丹スポーツセンターで行いました。守備練習と打撃練習をバランスよく行いましたが、調子は、まあまあですかね。次の履正社戦は攻撃陣がポイント。歳内がこの前は良く投げましたが、いつもああいった投球ができるものではありませんし、投手は打たれて当たり前。でも、あまりに投手陣が踏ん張っているので、先に先制されたり、複数点をリードされたりした時に、攻撃陣が怖気づいたらそこまで。過去の甲子園大会を見ても、信頼される投手が崩れた時に、攻撃陣が信じられないような粘りを見せてきたチームしか優勝していないんです。広陵戦は有原君に完璧に抑え込まれましたが、次は攻撃陣が頑張る番です。

　どういうわけか、あの中京大中京が今日21失点して早実に敗れました。緊張感が解けて、甲子園球場を庭のようにかけまわることができる2戦目以降は、本当に怖いものです。やっぱり、甲子園で一気に上手くなる、というか潜在能力が爆発するというか、そういうチームしかこれからは勝ち上がれないんだと思います。ウチにその力があるのか。ここから先に行く資格があるのか。履正社戦はその試金石になります。

　広陵戦に勝ったとはいえ、死のブロックといわれたゾーンから、まだ生還したわけでは有りません。やっぱりこれからも｢厳しく!」ですね。　(Yokoyama)

地元兵庫出身の西上祥平君。出番はあるか!?

見づらいですが・・・　センタービル31階からの夜景です。

2010 甲子園日記 12日目 早速3回戦に向けて始動!!

　昨日の広陵戦の激闘から一夜明け、早速本日から3回戦の履正社戦へ向けて始動しました。

　朝は8時から朝食、8時45分から約30分間の取材時間のあと、午前中は休養で、練習は午後2時から伊丹スポーツセンターで行いました。ランニングやコンディショニングを中心に、技術練習は打撃練習のみの軽めの練習を行いましたが、選手は浮かれる様子も一切なく、引き締まった表情。広陵戦に勝利した後も、一切ガッツポーズなどもせず、淡々としていた選手の意識の高さに頼もしさを感じています。

　今日甲子園では東北勢３校が次々に出場。しかし、いづれも敗退する厳しい結果に。残るはウチと仙台育英の２校になってしまいました。仙台育英は初戦、神がかりの逆転劇を演じ、次の対戦相手はウチと同宿の宮崎延岡学園。延岡学園も初戦を大接戦で制し、勢いがあるでしょうから、どんな試合になるのか、興味深いですね。ウチもしっかり練習して、東北勢の夢をつなげていかなくてはと思っています。

　明日も同じ伊丹スポーツセンターで練習です。履正社対策の練習もしっかりやっていきたいですね。初戦は何といっても歳内の好投が光りましたが、さらに上にいくのなら攻撃陣の奮起が絶対条件。明日も｢厳しく」やっていきます!!

　

2010甲子園日記 11日目 ついに壁をやぶる!!

　本日行われた広陵高校との一戦、やってくれました。試合内容はNEWSをご覧頂くとして、選手は本当に良くやってくれました。特に歳内は本当に良く投げた!!　県大会レベルではかなり取れた三振も今日は5個。それだけ広陵打線は質が高い!!　でも本当に粘り強く、141球を心を込めて投げてくれました。

　試合後、次の対戦相手履正社高校の試合を観戦しましたが、ある方から「聖光の選手は、なんでプレーヤーも選手も、スタンドもあんな凛々しい顔して野球ができるの?　」と捕手の星祐太郎くんが質問されたそうです。これは嬉しいですね!!　聖光って強いね、とか投手がいいね、なんて言われるより、ずっと嬉しい。ウチの選手、ほんといい男に成長してくれました。

　次の試合は16日で、履正社高校と対戦します。皆様、どうぞ応援よろしくお願い致します!!

2010甲子園日記 10日目 出陣前日

　 いよいよ出陣前日、大阪大会の決勝戦が行われた舞洲ベースボールスタジアムで練習を行いました。シートノックとバッティング練習で約2時間、汗を流しました。

　思い起こせば、このチームはBチーム時代からホントに苦労をしてきたチームです。村島大輔を筆頭に、流してきた涙の数は、どこにも負けないだろうという位、絶対に妥協せず、ぶつかり合ってきたチームです。だから、我々に出来ることは、選手を信じること。それしかありません。

　このチームのモットーは「有難う」。「ありがとう」じゃなく、「有難う」。人間は成長をしていく過程で、必ず様々な困難に出会うことになります。普通は、それを避けて通るもの。でも、この困難は自分の成長にとって絶対的に必要だからこそ起きているものであって、決して逃げず、逆にそれを大いに受け入れ、その困難に立ち向かっていこう、そう、｢難が有って、有難う」という意味なんです。そして、過去を振り返った時、｢あの困難があったからこそ、今の自分がある。あの困難があって本当に有り難い」。そう言える生き方をしよう、と彼らがBチーム時代から話してきたんですね。

　彼らは本当に成長してくれました。もう、何も言うことなく、堂々と送り出すことが出来る状態です。「聖光学院の野球」を彼らはやり通してくれるものと信じて疑いません。

　天気が心配される明日ですが、応援頂ける皆様、どうぞよろしくお願い致します。我々野球部も心を一つにして戦います!!(Yokoyama)

2010 甲子園日記 9日目 練習に集中力。打て打て打て!!

　 今日9日目の練習は津門運動公園。甲子園に程近い野球場での練習です。今日のメニューは、とにかく打て打て打て!!　試合前2日にして最後の打ち込みです。連日例年にないミーティングを重ね、練習も厳しさ・緊張感が漂い、普段福島で行っているのと同じような雰囲気で出来ています。今日も芳賀・遠藤の両右腕が打撃投手を買って出て、特に芳賀はバッティング投手なのか、ピッチング練習なのか分からないくらい気合の入った投球。監督から｢打者を気持ちよく打たせろよ」といった打ち合わせもどこ吹く風、マウンドに上がってどんどん気合いが入っていったんでしょう。135km/h前後の直球と変化球を交え、打者と真剣勝負。それに打者もどんどん引き出されていった感じで、鋭い打球を連発。首脳陣が求めていた｢反応」という課題が打者に戻ってきた感じ。結果として、芳賀が打者の｢気」を引き出した形となった打撃練習でした。

　そして練習後は甲子園球場へ。これは今までにない試み。開会式後は甲子園に行くことはなかったのですが、試合当日、｢いよいよ甲子園で試合だ!｣なんて感傷的になられては、ウチ本来の戦いはできないと思い、もう一度甲子園に足を運び、その目と感覚を焼き付けておきたい、という狙いでした。第3試合の中盤から第4試合の序盤を思い思いに選手は観戦したはず。12日は甲子園はあづま球場や開成山球場と同じように「戦場｣となっているはずです。

　さあ、決戦まであと2日。台風の影響で天気が心配されますが、余程のことがない限り中止にならないのが甲子園。応援の方にはご迷惑をかける(雨中の応援)かもしれませんが、広陵は3000人近い大応援団が来ると聞いています。グラウンドでは代表選手が精一杯プレーしてくれると思いますので、アルプスからも選手の背中を押すような、熱い大応援をお願いします!!　(Yokoyamma)

2010甲子園日記 8日目 福島の桃に舌鼓!!

  今日の練習は午後から。午前中はJA全農福島の方が来られて、福島の桃ときゅうりを差し入れして頂きました。福島の桃は今が旬。甲子園に来ていると、桃を食べることが出来ないので、嬉しい差し入れですね。それにしてもJAのキャッチフレーズは｢一桃入魂」。う～ん、面白い!!　夜の食事で各テーブルに分けられ、選手達は美味しそうに頬張っていました。

　さて、今日の練習は鳴尾浜。となりに阪神タイガースの2軍球場があります。練習内容は、シートバッティング。実戦から遠ざかる歳内・芳賀・遠藤の3投手がマウンドに上がり、打者と対峙しました。歳内の今日のMAXは139km/h。投手はスピードではないですが、まずまずの内容だったでしょうか。そして今日圧巻だったのは、芳賀智哉。とにかくマウンド上を楽しむというか、レギュラー陣の先輩相手に厳しいインコースを連発。おいおい、デッドボール当てんなよ!!　と思うくらい厳しい投球を見せました。とにかくこいつの神経は・・・。芳賀先発で勝負するか?　と思うほど気合いが乗っていました。

　試合まであと3日。昨日の夜は1時間30分に渡ってミーティングを敢行。過去の甲子園滞在ではそこまでのミーティングはなかったのですが、とにかく｢聖光の野球」をやりきるためには絶対に必要な時間。選手達は当日、甲子園球場できっと「立てなくなるまでやり通す」という聖光の野球を表現してくれると思います。また、それが出来る選手達です。

　現在選手は食事中。食事が終わると、今日もミーティングです!!　(Yokoyama)