この連休は好天に恵まれ行楽地はどこへ行っても人ひと人、高速道路は6月から千円では走れないようだし、これが最後のチャンスとばかりに出かけた人も多かったのではないでしょうか。私は桜を求めて山形県の某所へ。一般道路(山道)をのんびりと走っての一日を楽しみました。その外には趣味の園芸や野球の応援、愛犬の予防注射にも。
そうそう、連休後半の朝、NHK7時のニュースおはよう日本の中で紹介された「倉本聰さんが富良野で育てたもの」という番組を見ました。脚本家・劇作家・演出家の倉本聰さんが1984年に私費を投じて開いた劇作家や役者を育てるための私塾が26年の歴史に幕を閉じるという内容でした。
塾生の生活は、一部屋に数人が寝起きする共同生活で、生活費は近隣の農家で農作業をして自分で稼ぐというものでした。共同生活ではストレスがかかり農作業でくたくたになる。倉本さんが『精神的にも肉体的にも限界まで追い込まれたときに初めて自分をさらけ出すことが出来るようになる』と話された言葉が心に残りました。劇作家や役者として欠かすことのできない大切な体験が富良野塾にはあったのです。
番組の中に多くの卒業生が出ていました。ある方は『このようなこと(農作業)が脚本や演技の役に立つのかと思ったこともあった』と話しておられました。また、中には一般の職業に就いた方や専業主婦の女性もいらっしゃいましたが『“海抜ゼロメートルに戻る”という倉本さんの言葉が常に心に残っている』と話しておられた方もいらっしゃいました。どのような道に進もうとも迷った時にまた正しい道に戻れる。富良野塾での体験が今でも多くの卒業生を支え励ましているのだと感じました。
本校にも寮があります。そこには目標を持ち、勉強と部活を両立させようと頑張っている生徒たちがいます。番組を見ていて富良野塾と聖光学院寮が重なり合ってしまいました。頑張ってほしいものです。
S・I