気がつけば9月も半ば。月めくりカレンダーもずいぶん薄くなりましたね。
9月11日のアメリカ同時多発テロ事件から8年が経ちました。あの頃、みなさんはどこで何をしていましたか?私はまだ学生で、8年後に聖光学院で教員をしているなんて夢にも思いませんでした。
2001年8月、私はアメリカにいました。9.11。帰国後間もなくの事件であるにも関わらず、全く実感が湧きませんでした。数年後、再び渡米する機会があり、グラウンド・ゼロに立ち寄ることができました。ウォール街にほど近いビルの合間、金網が張り巡らされた空き地と、数百・数千人の名前が刻まれた石碑、泣き出してしまう人。貿易ビルの残骸でしょうか、鉄筋で作られた十字架が強烈に印象に残っています。私はそこで、この事件を、ようやく自分の世界の問題として考えることができたように思います。
本や新聞を読み、テレビを見、インターネットをする。世界の出来事を知る手段はたくさんあるし、勉強して欲しい。でも、自分で出かけて、自分の目で見て、自分の耳で聞き、感じることこそ自分の血となり肉となり知恵となるのだと私は信じています。
人のうわさやメディアに左右されず、物事の真実を見通す目を養ってください。(K)