今日は車寅次郎、そう「寅さん」の誕生日である。
大学生くらいの時だったか、お正月映画の「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」の2本立てを毎年映画館に行って鑑賞するのがとても楽しみだった。
そして今、「男はつらいよ」の第1作目から、時間がある時に見返している。結構な「虎キチ」ならぬ「寅キチ」である。
そんな時、縁あってお知り合いになった静岡理工科大学の志村忠夫先生が書かれた「寅さんに学ぶ日本人の生き方」という本を読んだ。
この本が案外面白い。
寅さんの生き方には味がある。特に面白いのは、人との「関わり」である。最近よく思うのだが、段々人間関係が希薄になっているのでは?と思
うのだ。何というか、人情というか、個人主義というか・・・。
昔は学校が終わればランドセルを玄関に放り投げてみんなで遊びに行ったものだ。野球少年だった私は、毎日のように同級生やら先輩・後輩ら
10数名が集まって空き地で野球をしていたものだ。もちろん、「缶蹴り」「ドロケー」等など・・・。今思えば、その中でいろいろ学んでいたのだと思
う。
何をやったのかも大切だが、誰とどうやって遊んだか、どうやってみんなで楽しんだか、が大切だったような気がする。
今ももちろん「遊び」は存在する。しかし、その媒体は例えばDSなどの「ゲーム」だったりする。誰と遊んだか、ではなく、何で遊んだか、が重要な
のだ。
この世の中、やはり大切なのは、人間関係、人との関わりである。「寅さん」の世界にはそれが詰まっている。古き良き「日本人の心」とでも言お
うか。そう、心である。聖光学院生には「心のある」若者に成長してほしい。そう思う。