当たり前の日常。これが当たり前ではないことを痛感させられました。
3月11日、私はその時野球場の本部席であるOBと話していました。その時、聞きなれない警報音が携帯から・・・。「大きい地震が来ますよ!!逃げ てください!!」という治療を担当してくれていたトレーナーの声で、その音が地震警報の音だと気づいたときには、すでに地面は揺れ始め・・・。生徒と共に 野球場の中央に退避しました。
経験したことのない揺れとごう音・・・。ただ事ではないことはすぐに理解しました。照明塔は折れそうな勢いで大きく揺れ、駐車場にある大型バスは倒れんばかり・・・。揺れがおさまり、すぐさま生徒に家庭への連絡を指示。しかし、次々に起こる余震・・・。
その日以来、電気・水道などのライフラインが寸断されてしまいました。私自身は生徒の安全を見届け、息子が通う小学校へ向かうと、児童たちはすで に校庭に避難していました。騒然とした雰囲気、駆け回る教員、泣きじゃくる児童たち。よくぞ無事に非難してくれました。けが人も居ないようでとにかく安 堵・・・。
学校のある地域はブロック塀が倒れるなどの被害はありましたが、倒壊する家屋も一見なかったのですが、ラジオを聴くと、津波で壊滅状態の海沿いの 地域があると・・・。その時はまだ現実味はなかったのですが、車のカーナビのテレビを見ると、なんと悲惨なことか。信じられない・・・!!。
電気のない生活、水の出ない生活、当たり前が当たり前でない生活。しかし、しかしまだ家がある。布団もある。確かに不便だけど、まだまだ恵まれて いる。ラジオを一晩中かけながら、余震に怯え一夜を明かす・・・。なんと夜が長いことか。車のカーナビのテレビで流れる信じられない映像の数々。
~先ほど、東北で震度4、静岡で震度6強の地震が・・・~
いったい日本はどうなっちゃったんでしょうか。原発の問題もありますし・・・。
話しを戻しますが、地震の翌日(翌々日?)私はとにかく食料を調達しなければと思い、車を走らせると、近くのスーパーで店頭販売をしていました。 こんな時に働いてくれる人が居る。しかも、満面の笑みで・・・。少しの食料を調達すると私は帰路についたのですが、車を運転中、その店の人の気持ちが嬉し くて、そして感謝の気持ちで自然と感極まってしまいました。感動しました。本当に有難うございました。
幸いなことに、聖光学院はその日、自宅学習期間にあたり、生徒のほとんどは登校していなかったので、大きな混乱はありませんでした。そして野球部 の生徒たちが生活する寮では、食料も充分な備蓄があり、ガスもプロパンで問題なし。水もタンクにありましたし、足りない分は様々なところから調達できまし た。それに一昨日から電気、昨日から水道も復旧し、生活する分には充分な環境が整っています。寮生の保護者の方はぜひご安心下さい。ただ、原発だけはまだ まだ不安ですが・・・。
この震災で数々の尊い人命が奪われています。心からご冥福をお祈りいたします。まずはこの異常な事態が一日も早く終結に向かい、復興への扉が開くことを心から願うばかりです。
この大震災に負けない!! そういう強い気持ちを今こそもって、そして今あるこの命に感謝しつつ、自分たちの出来ることを精一杯やっていこう、そ う思っています。今も苦しんでいる方が本当に大勢います。軽々しく言えることではありませんが、頑張ってください。本当に頑張ってください。
頑張れ福島!! 頑張れ東北!! 頑張れ日本!!