ひとめぼれスタジアム宮城の2階メインスタンドが揺れる。急な勾配でスタジアム中央を遮るものなく間近に見下ろす臨場感ある競技場で、妙に恐怖心をあおる。周囲は熱狂的な「嵐」ファンばかりである。
シルバーウィーク初日の19日から、利府町にあるひとめぼれスタジアム宮城で「嵐」のコンサートが4日間にわたり、開かれた。宮城県が共催し、東日本大震災の復興支援を目的としたコンサートは、約20万人を動員。仙台駅は多くのファンであふれ、宮城県内外の宿泊施設には予約が殺到、地元への経済波及効果は約93億円と見込まれている。私も家族4人で当選したチケットを握りしめ早朝より、スタジアムを目指した。特に覚えている歌がある分けでもない、中学生になる娘の部屋から漏れるメロディーと同じメロディーが流れると歌えないが、リズムに乗ることができた。
このコンサートでは津波被害の大きかった多賀城、東北学院榴ヶ岡、仙台三桜の合唱部約70名が「嵐」と共に「感謝カンゲキ雨嵐」を合唱した。透き通るような歌声と力強い歌声が5万2千人を魅了し、感動を覚えた。長らく練習してきたのと推測された。また、その地域の人々が元気に笑顔で前に進む様子がスクリーンに映し出されると、歌声と映像が融合し、目に涙を浮かべるファンもいた。
アイドルのコンサートで高校合唱部が歌うのは異例である。いつの時も努力し前に進む様子は人の心に感動を与え、心に残る。私にとっても3つの高校合唱部の歌声は忘れることのできないものとなった。
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