先月、第31回全国高校選抜弓道大会をかけて福島県大会が行われました。結果は初優勝し、団体では初の全国大会の切符をいただきました。この試合の中で、個人的に印象的な場面があったので書かせていただきます。
本校の試合がすべて終わり暫定1位のまま他校の結果を待つ状況のなか、選手達に「気持ちを切らすな。いつでも戦える準備をしておくように。」と伝えておきました。私は試合状況を把握するため会場に戻り、結果的には的中数上位校が調子を落としたことで優勝が決まりました。その後、私が選手達に優勝を伝えに行ったとき、控え室にいた選手達は弓矢を持ち、いつでも試合に臨めるといった状況でした。そして、その姿・顔つきがとても印象的でした。
なぜ、その姿が印象に残ったかと言うと、以前、全国大会を何度も経験している弓道の先生の話のなかにこんな話があったからです。
試合の結果2校が同じ的中数で1位にならび、射詰(各自1本ずつの延長戦)になった。そのとき、相手の監督が「気持ちを切り替えて、もう一度…」と言ったそうです。そのときに先生は勝利を予感(確信?)したそうです。周囲の人がその真意を聞くと、先生は「今まで真剣勝負を積み重ねてきて、その気持ちを切ってしまったら戦えない。」そんなニュアンスの解答でした。
結果的には延長戦はありませんでしたが、私の中で「これかっ!」という感覚がありました。
現在、私たち弓道部がもっている実力と今大会での的中数を考えると、全国で通用するか不安な面もありますが、新たな経験の場を選手同様愉しみながら戦ってきたいと思います。