まだまだ残暑は続きますが、今年の夏は、例年以上に暑い日が続いたように感じます。外で活動している運動部の子は、もう人種が違うかのような黒さを放っています。豊富な練習量を感じますね。(サッカー部の選手がまとまっていると、海外チームの選手かと一瞬見間違えるほど・・。)室内で競技している部活動も大変だったのではないでしょうか?「暑い、暑い、暑い・・・」と、どうしても口癖になってしまいがちですが、ふと思うとエアコンがない時代に生きていた人達は、どのようにして過ごしてたんだろうと気になりました。みなさんは、そのような疑問に思うことは、ありませんか?スイッチ1つで室内が快適な温度になるのは確かに便利ですが、エアコンがない時代には、様々な知恵が生まれたのだと思います。
改めて調べてみたところ、どうやら昔の人々は「涼」を五感で感じていたようです。「目」、「音」、「舌」、「衣類」、そして、「住」などがあるそうです。確かに、今思い出すと小さい頃、おばあちゃんの家に行くと、様々なものがありました。夏になると必ず、縁側には「風鈴」があり、「すだれ」や「よしず」というものが軒先から垂らされてました。そこにできた日陰で横になりながら、「うちわ」や「扇子」などで風をつくる。一休みしていると、氷水で冷やされた「すいか」がでてきて、口いっぱいに頬張る。よく考えてみると、「きゅうり」や「トマト」などもあった気がする。夏の陽射しに火照らされた体が冷やされていくのを感じたことがある。それだけではない。おばあちゃんは、いつも「浴衣」や「麻の素材」の衣類を身に付け、朝夕とかかさず「打ち水」をしていたのを思い出す。(ちなみに、その水は、お風呂の残り水や夕立の雨水をためていたのを使っていた。)真夏に開催される「花火」や「夏祭り」なども、涼しさを与えられていた。
今の時代だからこそ、「エコ」と言われるが、昔の人々にとっては、ごく当たり前の生活なのである。自然の恵みと共有して活かすその知恵を私達は失いかけているのだろうか。その自然と一体となる事によって、うだるような暑ささえも「幸」と感じれるのかもしれない。日本古来の涼み方は、まさしく「理」にかなっているものである。(Y・I)