昨日の「母の想い」を読んで、ふと思い出したことがありました。それは、大学進学のため親元を離れ一人暮らしを始め、最初の夏休みに実家に帰ったときのことです。
高校時代、父親とはほとんど話もせず、話をすればちょっとした言い争いになるなど自分にとって父親は煙たい存在でした。しかし、夏休みに帰って居間に座っている父親の後姿を見て、「白髪ばっかりだな。背中はこんなに小さかったかな。」と寂しく感じるとともに、その何とも言えない気持ちが次第に感謝の気持ちに変わっていくのを感じました。学校などで周囲の人に感謝しなさい、親に感謝しなさいという言葉をそれまで何度も聞いていたはずなのに、その時になってようやく理解出来はじめた気がしました。
物事の真意やその深さを感じるのは、それまでの経験やそのときの境遇,心境など様々なことがクロスするタイミングが重要なのかもしれません。生徒のみなさんもこれからの学校生活や将来社会にでて様々な経験をしていくことになります。何かのタイミングで自分の中で良い変化を感じるとき、そんな機会がこれから何度も訪れるでしょう。その機会を楽しみにして、流れ行く時間を大切に過ごしていきましょう。
テスト期間でそんな心の余裕はないといわれそうですが…。(T.S)