私は以前、このブログに自立進学について書きました。今回及び次回にわたってもう少し具体的に書いていきます。親元を離れてのひとり暮らし(下宿)を避けるため、地元の大学を志望する傾向も強まっているが、福島を含め地方によっては選択肢が限られ、下宿を前提としなければ志望校を選べない学生がいるのも確かである。この不況下、果たして進学・下宿をするにはどのようなお金の準備、対策があるのか。
昨年秋に実施された、全国大学生協連の「学生生活実態調査」によると、下宿生の生活費は毎月11万7770円で、ここから居住費を除いた額は毎月6万3130円だった。これは30年前の水準で物価の上昇を考慮すると、下宿生の生活は30年前よりも厳しい状況にある。同調査によると下宿生の仕送り平均額は4年連続で減少し、7万1310円。4人に1人は5万円未満で、10人に1人は仕送り0円となっている。また、長期化する就職活動がアルバイトの時間を奪い、これが下宿生の生活費の低下の一因にもなっていると考えられる。
自宅生よりも出費がかかる下宿生活を送るには、どのようなお金の準備や対策があるのか。本校で、マネープラン講習会をお願いしたことのあるファイナンシャル・プランナーの新美昌也氏の投稿記事を紹介する。まず、下宿生の進学マネーは、支出の内訳は大きく
<学費+生活費>、収入の内訳は<仕送り+奨学金+アルバイト>となる。この支出と収入のバランスがとれていれば、下宿生活は可能ということになる。新美氏が示すマネープランの大きな流れは、①支出の予想を立て、把握する。②支出をトータルで見て、それぞれ節約できないか考える。③節約をしたうえで、不足分はお金を借りて補う。
大事なことは、はじめからお金を借りることを考えるのではなく、まずは節約をすることだそうだ。では、どんな節約法があるのか。新美氏は「生活費を減らす前に、学費を減らすという考え方もある」と指摘する。「同じ学部でも大学によって学費は違う。学費だけで年間10万円違えば、毎月8千円以上の差。これだけで大きな節約」という。入学金や学費の免除・減免がうけられる大学独自の支援制度を利用する方法もある。「こうした制度はハードルが高いものもあるが、勉強を頑張って狙ってみる価値はある。結局、しっかり勉強することが、オーソドックスな準備になる。そもそも成績が良ければ、国公立に合格し、大幅な学費節約になる。」(新美氏)生活費のなかでは、食費と居住費が大きな割合を占める。居住費では、学生寮や学生会館には、食事込みで安価な家賃設定の物件がある。一般の賃貸物件を探す場合は、大学が業務委託をする不動産業者で借りるのが良い。学生専用の比較的安い物件が多く、トラブル回避にもつながる。その他、活用したいのが、学生専用の物件情報サイトだ。東京・首都圏で家賃2万円前後から掲載されている。食費の節約法の基本は、自炊である。入学前に自炊の基本を身につける準備はしておきたい。その他、生活費の節約方法として、生活用品にリサイクル用品を使ったり、教材は、古本屋や、ネットで探して、古本を購入する方法もある。このように「いろいろと工夫することが大事」(新美氏)。
次回は、収入に関して話を進めていきたいと思います。
By MTYK
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