昨日、福祉コースの2年生を対象としたヘルパー2級の開講式が行われました。
本校においては今年で5年目となります。過去4年間の先輩方は取得率100%と大変良く頑張って取り組んでくれました。ヘルパー2級を取得するためには、外部の各種資格(医師や理学療法士、介護福祉士など)を持って現場で働いている講師の先生方の生きた講義や実際に施設を訪問し、5日間の実習を体験させていただくことにより、都道府県から認定を受けて取得できるものであります。試験こそはないものの初めて体験する高校生にとっては、かなり刺激が強いようなことや自分の未熟さを痛感させられるなど、決して楽なものではありません。
しかし、生徒達はこの実習を終えて帰ってくると、とても大きく成長したように感じる時があるのです。
入学当初は「誰かの役にたてるような人になりたい」と淡い思いで考えてた彼らが、今目の前で必死に生きようとしている方々を目の当たりにするのですから、何も感じないはずがないのです。
既に卒業していったOGなんかは実習を終えた後、こんな言葉を残していったのを今でも思い出します。「高齢者の方と話をしていると、実習に行っているこちらのほうが励まされる思いになるんですよね。病気と戦っていたり、障害を持って大変なはずなのに、いつも笑顔で接してもらえて、こっちが勇気をもらえるんです。五体満足な私達のほうがよっぽど病んでるのかなって思ってしまうんです。そんな私達が介護するなんていったら、高齢者の方に失礼ですよね。もっと一生懸命生きないとな。」なんて、真面目な顔で話をしてくれた時は驚きと同時に、人としての成長を強く感じました。
生きることが当たり前の中で、幸せの意味を別のところへ持って生きている私達は確かに病んでるのかもしれませんね。それよりも、ただ平凡な毎日の中でも、自分が生かされていることに感謝し、今を懸命に生きている方のほうが尊敬に値します。
こんな素晴らしい体験を福祉コースの授業の一環の中で在学中に体験できるのですから、成長しないはずがありません。
今年の2年生にはどんな素敵な出逢いが待っているのか楽しみです。人との出逢いに感謝し、介護の技術を習得するのはもちろんですが、心豊かな介護員となれるよう頑張ってほしいと願います。
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