2004年夏、聖光学院野球部にとって特別な夏。3年前の2001年、初出場の甲子園で出会った現実。それから3年後のこの年、「勝利」と言う2文字のみを追い求めて戦い、そして初めての勝利を勝ち取った夏。
主将は現盛岡大附属の野球部長松崎克哉。そしてマウンドにいたのは…聖光史上No.1エースといっても良い、本間裕之。その本間が母校のグランドに帰ってきた!!
本間は現在足利クラブというクラブチームで野球を続けています。足利クラブは過去にクラブ選手権で優勝したこともある名門。今はそこのエースとしてマウンドを守っています。卒業後、野村克也監督率いる社会人シダックスに入りましたが、肘を故障。手術を乗り越え、今も野球を続けているのです。その本間が休みを利用し、今日グラウンドに来てくれたのです。
本間はグランドでまずは1.2年生の投手陣が走りこみをしている外野フェンス沿いに行き、一緒にアップ。「お前らこの人知ってるか?」と私が問うと、選手達はニコッとして「ハイ!」。ビデオなどで高校時代の本間を彼らも知っているのです。
アップが終わると、すぐにブルペンに行き、現役投手陣のピッチングを視察。そしてマウンドが空くと、キャッチボール開始。そう、彼は快く後輩達のためにマウンドに上がる準備を始めたのです!!
今日の練習のメインは本間とレギュラー選手のガチンコ勝負でした。結果は…一回り目は本間の圧勝!! 両サイドへのコントロール、カーブ、スライダー、フォーク、カットボール、そしてもちろん力のあるストレート。それらが全て低目にピタッ、ピタッと決まれば現役陣も太刀打ちできません。しかしながら2回り目に入ると、本間もやや疲れが出てボールが高めに浮いたところをかなりの確率で打ち返していました。これには本間も「いや~、振れていますね」と賞賛。現役選手も自信になったかもしれませんね。
いや~、しかし本間はいつ会っても明るくていいですね。飾るところ、格好つけるところも全くないですし。その姿勢にも、ウチの選手は何かを感じたようです。ちょっと低迷気味だったチームに、いい刺激が入った一日となりました。
その他にも、早稲田大学の渡辺侑也はレギュラーとして活躍していますし、3月に卒業した横山貴明もベンチ入り、朝日大学の田村勝歩もボチボチ試合に出ているとのこと、仙台大学の斎藤寛生と東日本国際大学の四家祐雅は1年生で唯一のベンチ入り。大学に行った選手から報告の電話をもらうとその活躍に本当に嬉しくなってしまいます。
私には夢があります。それは、甲子園、全国制覇…。もちろんそれもありますが、もう一つ。それは神宮で彼らと再会することです。聖光学院が秋の東北大会を制し、明治神宮大会に出場する。そして、大学の部で出場する彼らと再会するのです。これって、夢があると思いませんか?
本間、今日は本当にありがとう!! (Yokoyama)
※ OB選手達の敬称は略させていただきました。あしからず…
※写真は携帯で撮影したので、画像が悪くてすみません…