今日は抽選会。結果は広島県代表の広陵高校との対戦になりました。
午後4時から行われた抽選会。練習は午前中に近大附属高校のグランドで終え、抽選会場には午後2時半位に到着。今 年はどんな籤になるのか・・・。ある意味、大会期間中一番緊張する瞬間が今日の抽選会なのかも知れませんね。26番目に籤を引いた村島大輔主将が引き当てたのは、選抜ベスト4の強豪広陵高校。
3年前の3回戦で、現在は明治大学で大活躍する野村投手を擁する時に対戦して以来、2度目の広陵戦。あの時は、序盤に6失点し、完敗を喫しています。この年の広陵は、決勝で佐賀北に逆転負けをしたんですね。「がばい旋風」の、あの時でした。
面白いもので、まだ聖光学院が「甲子園でなんとか1回でも校歌を歌いたい」と思っていた頃、初戦でこういった強豪との対戦はありませんでした。しかし、昨年、主戦横山貴明の時ですね、甲子園でも上位に行きたい!! いや、絶対に行く!!と思い始まった途端、PL学園と対戦して玉砕・・・。そして今年こそ! と思ったらまたもや広陵という強豪との対戦。
野球の神様の声が聴こえるようです。「お前達、本気で全国制覇と口にするなら、こういう学校と対戦し、超えなくてはいけないんだよ」 そう言っているように思うんです。近年聖光学院が全国大会で負けた相手は、2007年が市川(兵庫・選抜)、広陵(広島・夏)、常葉菊川(静岡・国体)、2008年が沖縄尚学(沖縄・選抜)、横浜(神奈川・夏)、智弁和歌山(和歌山・国体)、2009年がPL学園(大阪・夏)と、市川高校を除いては、全国制覇を経験した実力校ばかり。今度こそとチャレンジしては跳ね返され、なかなかその壁は突破出来ないでいます。ああ、やっぱりそういうことなんだな、と。神様が何度も何度も与えてくださる「チャンス」なんですね、これは。
正直言って、去年は「うわっ! PL学園だ!!」って思いました。でも今年は「やっぱりな」と言った感じ。非常に冷静に抽選結果を見ていました。確かに広陵は強敵です。今大会も優勝候補の一角。実は広陵高校は聖光学院の目標とするチームです。大変失礼ですが、目指すところ、方向性が似ているというか・・・。もちろん、ウチよりもはるか先を走るチームですが、凄く精神的なことを大事にしている。今大会前も、護摩行を行っているそうです。我々は、常々世の中に起きることに偶然はない、と考えていますから、この対戦も必然。そう思うと、この組み合わせはまさに「有難い」となるわけですね。
今、高校野球界のトップを走るチームは最初から「全国制覇」を経験したチームであったわけではないんですね。みんな、超えてきたんです。だから、ウチも超えなくちゃいけないんですね。でも、そのためにはそういった学校と対戦しなくちゃいけない。もちろん甲子園に出なくちゃいけない。そういった「段階」を経て、今があるわけですから、この対戦に心から感謝しなければいけないと思うんです。本当に「有難う」です。
ウチの選手の反応は、というと対戦が決まっても「いつも通り」でした。歓声を上げるわけでもなく、ざわつくわけでもなく。やっぱり「いつも通り」でした(ひょっとして固まった?)。抽選会が終わってから会議がありましたから、宿舎で選手の顔は見ていませんので、本当の所はわからないですけど。一番興奮していたのは、高橋晋平君だったかも知れません(笑)。そうです、3年前広陵にやぶれた時のキャプテンです。抽選会後に電話があって話すと、「対戦が決まった瞬間、鳥肌が立ちました」と・・・。晋平のことですから、やっぱり「縁」を感じているんでしょうね。その後、彼は言いました。「でも、村島が引き当てたんですから、これって必ず意味ありますよね」と。晋平は今でもチームに関わってくれていて、村島のことを良く知っています。晋平は、村島をキャプテンとして、人間として凄く評価しているんですね。だからやっぱり「これは必然」なんだって言いたげでした。
とにかく、対戦が決まって明日から対広陵対策練習開始ですね。とは言っても現段階では何の資料もありませんが・・・。まあ、時間はまだありますから、情報を集めて最大限の準備をしたいと思っています。
どこが相手でも、今年のチームは私が言うのもなんですが、ホントいいチームです。それは変わりません。いい男がいっぱいいます。彼らはこの3年間の「歩み」を臆することなく思いっきりぶつけてくれるはずです。今年はそれができるチームです。
相手は強敵。技術も上でしょう。でも、やることは一緒。誇れる選手達の「マンパワー」で勝負です!!(Yokoyama)