武田信玄はある時「人間というのは、身分が高かろうと低かろうと、自分の身を保っていくために大切なことが一つある。何だと思うか?」と聞いたそうです。
部下が返答に困っていると信玄は、
「私が自分を戒めているのは、自分の好きなことをなるべくしないこと。むしろ嫌だなと思う事をするように努めている。これがいま身を保っている理由だ」と答え、さらに、「自分の好きなことばかりしていたのでは人間は強くならないし人のためにもならぬ」と言いました。
このことは私たちも念頭に置いておかなければならないことですね。つい好きな事ばかりやって、嫌なことは後回しになりがちです。戦国の世に名を馳せる武田信玄の志が垣間見えますね。確かに人間的な成長は、自分の好きなことばかりしていたのではありませんから。やりたいことと、やらなくてはならないことって違いますよね。このやらなくてはならないことを「どのようにやるのか」が、後になって大きな差になって現れるのだと思います。 (HY)