ただ今、本校では福祉の行事が目白押しとなっております。先週の金曜日は、2年生を対象とする「高齢者疑似体験」があり、昨日は、3年生を対象とした「普通救命講習」が行われました。
高齢者疑似体験は、訪問介護員養成講座の一環として行われ、講師として本校カウンセラーでもある佐久間先生と伊達市社会福祉協議会の4名の方の指導の下で実施されました。手足にはおもりをつけ、肘や膝にはサポーターで覆い自由が利かない状態にし、目には視野を狭くするためのゴーグルや背筋が丸々ような装備を装着しました。初めは、珍しいものに興味を示していましたが、実際に動いてみるとあまりの不自由さに生徒達は疲れを隠せない様子でした。
「おばあちゃんって、毎日こんなに大変なんだ。」装備を外した後に、ある生徒がしみじみと発したほどです。みなさんにも少しはわかってもらえたかな?おじいちゃんやおばあちゃんが立ち上がる時よく使う「よっこらっしょっ」の意味が。介護に携わる者として、相手をより深く理解するためには、その人の立場や思いを感じなければなりません。介護される側の気持ちを共感できることにより、心と心が通じ合う介護が行われるのだと思います。
次に、「普通救命講習」は伊達市消防署の方にお越しいただき、3時間にわたっての講習が行われました。今年の講習は、東日本大震災の影響もあったため、人の命の救助方法を学ぶという事は、とても重要な機会となりました。消防士の方から丁寧に心肺蘇生法や人工呼吸の正しいやり方などを教わりながら、実際にAEDを使って一人一人が実演していました。
今回の震災もそうですが、いつどこでどうなるか、誰も予想はつきません。介護の現場でもそうですが、もしあなたの目の前で、人が倒れていたら、あなたはどうしますか?呼吸もしていません。呼びかけても反応もありませんし、意識もありません。これは1分1秒を争う緊急事態です。そんなときに、みなさんが今回講習で学んだことが活かされれば幸いです。
伊達市社会福祉協議会の方々や消防士の皆様、お忙しい中、ご指導いただき、本当にありがとうございました。