いよいよ明日決戦です。
大いなる覚悟をもって選手達は戦ってくれるはずです。相手も強敵ですが、ここは甲子園。楽な相手は一つもない。
厳しい戦いを覚悟して、挑みます。
勝負ですから、「勝ち」も「負け」はあります。勝敗は五分五分です。でも「敗北」は絶対しない。そう思っています。「敗北」とは、自分たちの「歩み」よりも相手の「歩み」の方が上と認めてしまうこと。歩みとは「チーム作り」とも置き換えられます。それを感じたのが今春の東海大相模戦でした。力の差もありましたが、それ以上に選手の決意・覚悟が断然相手の方が上だった。試合に入ると、東海大相模の精神的圧力に押され、選手達は動揺し、あせりました。敗戦のショックよりも、「敗北感」に襲われました。
そこから選手達は這い上がり、明日再び聖地に立ちます。春の県大会は圧勝、東北大会も制覇と苦難はなかったと思われがちですが、それは違う。センバツ後は長いトンネルに入り、選手は迷い、低迷しました。東北大会後の最初の練習試合では完封負け。常総学院には4本の本塁打を浴びて逆転負け。夏の大会では負ける怖さと戦い続けました。
しかし、もう一度聖地に来ることができた。そして明日初戦を迎えます。初戦?いや負ければ次はないのですから、やはり決戦ですね。
選手達は春から大きく成長しました。自分たちの歩みを信じ、そしてそれを絶対に裏切らず、「これぞ聖光」の戦いをしてくれることを信じています。試合後、選手達のユニフォームは真っ黒になっていることでしょう。
泥臭く、直向きに。勝ち負けから逃げるつもりは毛頭ありませんが、それよりもとにかく出し切って欲しい。いや、必ずやってくれると信じます。結果は野球の神様が決める事。
聖光学院55期生の生き様が、明日甲子園球場に記されることを信じて。いざ、勝負!