もし、朝起きた時に声が出ない自分がいたら・・・。非日常的な創造かもしれませんが、毎日五体満足で何不自由なく生活を送れている私たちにとって、こんなことは考えたこともないかもしれませんね。
私たちは、自分の想いを相手に伝えようとする場合、言葉や文字を活用します。その他に、伝達する手段として、目や顔の表情などもあるかもしれません。しかし、それだけでは、うまく伝達できない方もいるのです。
ただいま、福祉コースの3年生は、聴覚などに障がいを持つ方へのコミュニケーション方法として、手話の勉強をしております。みなさんもTVの映像やドラマなどで、一度は目にしたこともあるのではないでしょうか?指で文字を作り、動きで会話をするのです。はじめは、「あいうえお、かきくけこ・・」を覚えるのもおぼつかない様子でしたが、今では手話で歌を表現するところまできました。毎時間、熱心に覚えようとする姿勢は素晴らしく、こちらが想像する以上に飲み込みが早いのには感心しました。クラスの中で、2~3名で1つのグループを構成し、それぞれの班で自由曲を選び、課題曲として「翼をください」を全員であわせることにしました。自由曲は、様々でオレンジレンジの「花」や一青窈の「ハナミズキ」、いきものがかりの「歩いていこう」など、みなさんがカラオケなどで歌う曲から、「となりのトトロ」や「サザエさん」「ドラえもんの歌」など、アニメや映画などで誰もが知っている曲など選曲し、チャレンジしています。そのなかでも、更にクオリティーが高いのは、菅原紗由理の「キミに贈る言葉」です。選曲はもちろんのこと、オリジナリティなアレンジもあり、完成度も高いのです。見た人全員を引き付ける吸引力もあるので、是非一度は見ていただきたい一曲であります。クラス内での発表を5月29日(火)の1・2時間目に設けました。時間の都合が許される方々には、是非見ていただければ幸いです。
手話を勉強していくうちに、様々なことを感じます。今更ながら、改めて言葉の有難さを教えらているような気持ちにもなりますし、会話ができるということが、どれほど便利なものなのかもわかりました。そして、それ以上に学んだことは、相手に心から何かを伝えようとしたときに一番大切なのは「想い」であるということです。「想」の漢字にあるように、相手を心の底から想ったときに、その想いが以心伝心となり、相手に繋がるものなのではなかろうかと。
3Fのみなさん、来たる発表の日は、手話のうまさだけでなく、想いが伝わるような演奏が繰り広げられることを楽しみにしております。がんばってください!!(Y・I)