何でもそうですが、一番初めにやることって、すごく難しいものです。だって、「基準」がないんですから。でも、1回基準ができれば、その基準に向かって物事進め、そしてそこより上に行ったのか、下だったのかっていう見方が出来るんですね。でも初めてにはその基準がない。
だから、今回春夏通算11回目の甲子園ですが、何と言っても初めて甲子園に出た2001年の代は一番の「偉業」なんですね。0-20で負けたけど、甲子園に出る基準はできた。でも甲子園で勝つ基準には達していなかった。だから、今度は甲子園で勝つための基準に向けての戦いが始まり、2004年に初勝利。そこで勝つ基準が分かったおかげで、次の年も初戦突破。でも、だんだん回数を重ねるに従って、いわゆる伝統校・名門との対戦では、ことごとく完敗。伝統や学校の歴史、選手のプライド、そんな「差」を痛感させられて、それを超えるためのまだ見えぬ基準に向けてのチーム作り。
そういうことを重ねながら、聖光学院は毎年一歩一歩成長してきた自負があります。そして今日、その「基準」をまた一つ作り上げてくれました。
選抜初勝利・・・。欲を言えばきりがないけど、まず結果が残ったことには素直に嬉しい。でも、次の試合に勝たなければ、それはあくまでそのレベルでの基準、ということになってしまうんですね。
相手は名門横浜。前回の甲子園での戦いは1-15で完敗。あの時、たぶん横浜は次の相手は福島!? 聖光?知らないな~みたいな感じだったと思うんですね。渡辺監督さんウチとの対戦で勝てば甲子園通算50勝目だそうです。歴史を感じるし、本当に凄い。でも、横浜高校にもウチと同じようなときがあったはず。それを打ち破って、今の横浜があるんですね。
だから、ウチも横浜を越えなくちゃいけない。1回勝っても越えたことにはならないのは分かっていますが、でも勝たなくては、次に進めないと思うんですね。1-15の敗戦から3年。ウチも成長してきました。堂々と、胸を張って横浜に挑みます!!(Yokoyama)