おはようございます。ここ数日は雪も降らず、気温も高い日々が続いていたので、春が近づいてきているのかな?と実感していたら、今日は久しぶりに朝から雪がちらついていましたね。みなさん、登校や出勤は大丈夫だったでしょうか。
私はいつも学校に出勤すると、本校の第二校舎にある駐車場から第一校舎までの間を歩き、登校してくる生徒達と挨拶を交わし、清々しい気持ちになりながら学校まで向かいます。(本校生の挨拶は、爽やかで気持ちがいいものです。部活動に所属している生徒だけでなく、一般生の挨拶も素晴らしいのです。)学校に着くと靴を履き替え、先生方と挨拶をしたあと、職員室の入り口付近にある生徒の出席簿を手にし、自分の机に向かうのが習慣となっています。昨日も私は、イチロー選手がバッターボックスへ入る前のルーティンと同じように、いつもと同じように机に向かおうとすると、ある先生から私が手にしている出席簿を見て、「今日は生徒来ないよ。」と言われたのです。ハッと気付かされました。7日(月)に学年末考査を終えた生徒達は、昨日から自宅学習に入ったのです。3年生を受け持つ私は、3年間の習慣が染み付き、頭の中では理解していたものの、いつも通り生徒達が来る準備をしていたのです。本校は毎朝、礼拝から始まるのですが、いつも賑やかなくらい話し声が聞こえてくる3年生の席はぽっかりと空席になっているのです。卒業を間近に控え、担任として彼らが社会に飛び立つ心の準備はしているものの、3年間いつも一緒にいた生徒たちが現実にいない光景をみると、一抹の寂しさを感じてしまいます。
生徒達の成長を心から願い、彼らが社会に飛び立つ喜びを感じる思いとは裏腹に、巣から飛び立つ雛鳥を見守る親鳥の寂しさも感じるものです。みなさんの親さんは、私以上に間違いなくその思いは強いはずです。高校生活を終え、それぞれの道に進む君達へ最後に一言伝えておきたいことがあります。今まで生きてこれたのは、あなたの頑張りと努力があったから。しかし、それだけでは人は生きていけないものです。たくさんの方々の支えといつどんな時でもあなたの傍でそっと見守る家族や仲間がいてくれたことを忘れてはならない。これから歩む人生の中で必ず、良い時も悪い時もあるでしょう。「帳尻があう」という言葉があるように、自分にとって都合のいいことばかりは続きませんし、悪いことばかりも続きません。どんな時でも「お陰さまで」という、相手を敬う気持ちを忘れずに、自分を磨くために謙虚にあらゆることを受け入れる大きな心を持ってください。その感謝の思いを胸に、果てしなく広がる大空へ高く羽ばたいてください。そして、時にはあなたが学んだ巣に帰って来てください。たくさんの親鳥があなたの帰りを心から待っていることでしょう。3年生全員のこれからの活躍を期待しております。(Y・I)