3年生の授業は今日を含めて後3日。2月1日からは卒業試験となる。今、ホームページのNEWSで3年生のインタビューシリーズを展開しているが、「聖光学院が自分を変えてくれた」や「聖光学院が自分を成長させてくれた」という言葉を聞くと嬉しくなる。
聖光学院は80/3mindを掲げているが、これは高校3年間は人生の単なる3年間ではない、人生80年を決める3年間である。その3年間を聖光学院は責任を持ってサポートしていく。という決意表明なのだが、実際卒業生がこの3年間を振り返り、「ああ、大事なものを学んだな」と思ってくれたら幸いだ。
教育とは「教え育てる」と書く。何を今さら、と言われるかも知れないが、教えるのは知識があれば誰だって出来る。でも、「育てる」ことはなかなか難しい。なぜなら、「育てる」ためにはその人の内面に入り込み、信頼関係を築き上げ、そしてその人の感性を揺さぶらなければ出来ないからだ。ただ、こうしろ、ああしろ、と言っても人はそのように動いたとしても、成長はしない。
仮に知識によって教え込んで、生徒が知識を増やしていっても、(もちろん悪いことではないが)高校3年間がその人の原点とはならないのではないだろうか。大切なのは、人として成長していくことだ。知識によって人は成長することを私は否定しないし、知識は大切だ。知識がなければ選択肢は増えない。
人生は成功ばかりとはいかない。失敗することだってたくさんあるだろう。ある人は失敗を"挫折"という。挫折とは仕事や計画などが、中途で失敗しだめになること。また、そのために意欲・気力をなくすことだそうだが、前段の中途で失敗しだめになることが挫折だろうか。私はそうは思わないし、思いたくない。問題は、後段の「そのために意欲・気力を失うこと」だ。 (明日に続く YOKOYAMA)