気がつけばもう一年の終わりを迎え、街並みはクリスマスムード一色になってますね。新聞に掲載されている地域版やニュース等でもあらゆるところでイルミネーションの点灯式やイベントの記事などを拝見することが多くなりました。本校もキリスト教主義の学校のため、毎朝の礼拝時の賛美歌ではクリスマスソングをみんなで歌い、神様を賛美することから一日が始まるのです。毎日子供たちと一緒に寮生活を送り、グランドと寮の往復をしている私や子供たちにとっては、季節を実感できる清々しい時間でもあります。
野球部においては、応援してくださるみなさまの温かいご声援のお陰で、戦い通しの一年間とさせていただくことができました。新チームとなった今でも来夏に向け、オフでありながらシーズン中と変わらない空気の中、チーム内で格闘する日々が続いております。そんなクタクタに疲れた子供たちを迎え入れる寮の入り口には、クリスマスを感じさせてくれるものが派手に飾られているのです。シュークリームやあらゆるお菓子などを重ね合わせて作られた寮夫さん手作りのケーキや家内が飾ったクリスマス風の飾り物など、疲れた心に癒しを与え、さらには勇気とパワーをいただくことができるのです。子供たちの心の中に季節感を感じさせてくれる気遣いが本当に有難いものです。
小さかった頃、純粋な気持ちでサンタがいることを信じ、サンタが来る日を楽しみにし、毎日心を躍らせながら過ごしていた頃を思い出します。何の疑いも持たず、毎晩空を眺めていた。夢や希望を運んでくれるサンタは本当に凄い人だと信じていた。しかし年齢を重ねて、はじめてサンタが来ない現実を知った。信じていた分だけ失望が大きかったのを今でも覚えている。でも、大人になって初めて気付くことがある。サンタは実現していたんだと。サンタの存在が幼い私たちの気持ちに芽生えさせてくれたその感情は、いつも自分の中にあるのだと思う。夢や希望を実現させるのは、毎日純粋な気持ちで素直に一生懸命生きている人だけに届けられるものなのだろう。そしてそれは誰かが運んでくれるのではなく、今の自分の心が運んでくれるのだろうと思う。時には試練を、時には喜びを。全ては自分を成長させてくださるサンタからの最高のプレゼントだと思えば、これほど有難いものはない。(Y.I)