最近、ラグビーを指導していて強く感じることがある。プレーの正確性である。練習では上手に出来るプレーが試合ではまったく上手にできない。当然、試合は相手がいることなのでプレッシャーを感じたりして練習通りにいくものではない。しかし、私は試合で思ったプレーが出来ない原因は別のところにあると感じた。
以前、立正大学ラグビー部の練習を見学させていただいたときに、授業の関係で遅れて練習に参加する選手が、教室から走って練習会場に向う途中に私に「こんにちは」と元気のよいあいさつをする姿を見て、とても感動した。監督の堀越さんは「以前と違い選手たちは少しずつ意識が高くなっています。」「日常のことがきちんとできていない選手はここ一番のプレーがきちんとできない」と話していたのを記憶している。その翌年、立正大学は関東大学リーグ2部で優勝し、1部に昇格したのを鮮明に覚えている。学生たちに日常生活の大切さを少しずつ浸透させた結果だと思う。昔から、指導者は「プレーだけでなく日頃の生活をきちんとできないとプレーも上手にならない」と言い続けている。これはいつの時代にも、共通して言い続けられていることであり、「プレーヤー」としてだけでなく「人」としての成長がプレーを成長させることだと思う。
本校ラグビー部もいよいよ5月12日、13日に県総体地区大会を向える。残された期間でどれだけ成長できるか楽しみである。また、私自信も生徒達に日常生活の大切さを心に浸透させられるか、全力で挑みたい。(TS)