本日会津若松市で開催された第69回春季東北地区高等学校野球福島県大会はいわき支部の東日本国際大昌平高校と対戦しました。
昨秋は16対4のコールドゲームで勝ってはいるものの、二桁安打を許すなど打線に勢いのある強豪チームです。昨日に続く激戦が予想されました。
聖光学院の先発は昨日の学法石川戦で好リリーフをみせた平野サビィ君、昌平高校は新田君の先発で始まりました。乱打戦も想定内でしたが、以外にも序盤は静かな展開。平野君は1、2回と走者を背負いながらも要所を締める投球で無得点に抑え、一方新田君も130km/h後半の直球を見せ球にしながら、低目の変化球でほぼ完璧に聖光打線を封じます。
試合が動いたのは3回表でした。簡単に二死をとった後、3番打者の痛烈な一塁線のゴロを矢吹栄希君が好捕しますが、投手との連係ミスで内野安打にしてしまうと、4番柳葉君に追い込んでからインコースへの直球をライトスタンドへ被弾、2点を先行されてしまいます。聖光学院も4回裏に仁平勇汰君のタイムリーで1点を返しますが、5回まで3安打と試合は昌平ペース。昨日とは別の展開ですが、苦しい試合となります。
しかし聖光打線は6回に一気に試合を動かします。先頭の矢吹君が内野安打で出塁すると、3番瀬川航騎君がセンター前ヒットでつなぎ、これをセンターがジャッグルする間に瀬川君が二塁を陥れ、無死二・三塁の大チャンス。ここで4番柳沼楽人君がファーストストライクを積極的に打って出るとこれがレフト前への2点タイムリーとなり逆転に成功。さらに一死後渡辺拓路君がヒットエンドランを成功させてチャンスを拡大すると、小泉徹平君の内野ゴロなどでさらに2点、一気に4点を奪います。
平野君が7回に1点を許しますが、7回には二死後から仁平君のライトスタンドへのホームランなどで2点、8回にも代打の松本聖也君のヒットなどでチャンスを作り、柳沼君の2点タイムリーで合計9得点。6回以降に8点を奪う見事な集中打で試合を有利に進めます。
しかし、強打の昌平高校は、猛暑のなかで粘投し、疲れの見える平野君を土壇場9回に捉えます。一死一塁から3番打者に左中間を破られて1点を失うと、続く二人の打者に連続四球。決して制球を失っている四球ではないものの、満塁のピンチとなります。昌平打線はここで6番梨本君が執念の2点タイムリーを放ち、続く7番薄井君もヒットで続き、一死満塁とします。得点差は3点まで縮まり、一打同点と一気に緊張感が増します。
ここまで150球を超える粘投を見せる平野君は、ここで集中力を発揮します。8番鈴木君はサードフライに打ち取ると、最後の打者代打の根本君を最後はアウトコースのフォークで見事三振に斬ってとり、自身初の公式戦完投勝利を挙げました。
今日の試合は支部予選でエースナンバーを付けた平野君が被安打12本を浴びながら意地の完投勝利、打線も4番柳沼君が4打点、3番瀬川君と5番仁平君が猛打賞と役者が期待通りの働きを見せてくれました。
聖光学院はこれで2年ぶりの決勝進出、8大会連続の東北大会出場を決めました。明日の決勝戦は、同じあいづ球場でいわき支部の覇者、いわき光洋高校と対戦します。皆様、明日もご声援よろしくお願い致します!