今日は山形大学に合格した3年普通科の八巻一樹君にインタビューします。 八巻君は、前生徒会長でもあり、このたび見事国立大学に合格しました。
山形大学に合格したということで、おめでとうございます。合格した学部など詳しく教えていください。
「ありがとうございます。学部は人文学部法経政策学科に合格しました。ここは、社会の事について幅広く学び、2年時からはより専門的に、法律・経済・政策の3つのコースに分かれ、将来社会に貢献できるような人材を育成する学部・学科です」
なぜ、この大学、学部を志したんですか。
「この大学は、東北の中でも規模が大きな大学で、施設や学べることが充実していますし、大学周辺の環境も良く、学生のボランティア活動も盛んなので、4年間を充実したものにできるんじゃないかと考えました。」
いつ頃から進路について考えましたか?
「進路についてはなかなか方向性が見えず、悩んでいました。そこで担任の斎藤智治先生がいろいろアドバイスしてくれました。智治先生がいなかったら、今こうして大学に合格していなかったかも知れません。方向性を決めたのは3年生のはじめ頃ですね。他の友人よりも出足が遅かった分、その後が大変でした。焦りもありましたし…。決めてからは、先生方の厳しい? ご指導のもと毎日頑張りました(笑)。まず、大学に対する知識もまだそんなではなかったので、そこからの意識改革です。自分の志した学部は「社会」について学ぶところですから、今まであまり興味のなかったニュースや新聞を積極的に見るようになりました。」
その他、受験勉強について教えてください。
「自分はまず推薦入試で合格しようと…。試験科目(願書と一緒に提出)に"読書感想文"というのがあったので、何冊か購入して読みました。課題は、自分の選んだ本に書かれている「社会問題」についての感想文でしたから、そこから1冊に絞って、徹底的に読み見込み、そしてその内容について調べ上げました。というのは、感想文の提出だけではなく、その内容について面接でかなり突っ込んで質問されるんです」
実際の面接ではどうでしたか?
「他の大学とは違いがあると思うんですが、面接官は3人で、時間は30分です。これはかなり長いです。そんなに話せない! と思っていたのですが、通常の質疑応答形式ではなく、どちらかというと"討論形式"でした。本の内容や感想文の内容についてかなり詳しく聞かれて、それに対して自分の意見を述べる、そうしたら面接官が違う考え方を示してきて、それにまた自分が答えていく…、そんな感じです。かなり、密度の濃い面接、というか熱い面接で、時間はあっという間に過ぎていきました。」
合格する自信はありましたか?
「読書感想文の出来は良かったと思っていたので…。聖光では小論文対策として一人ひとりに担当の先生が決まります。かなり細部に渡って指導してもらえました。これは有難かったです。でも、厳しかったです…。でも、その厳しさがなかったら自分の意識は変わっていなかったと思います。これには、感謝です。ちなみに自分の担当は教頭の辻先生でした。辻先生は東大出身! 高校は灘高!!。やっぱり意識は違うな・・・と。甘い感じで最初言ったら、しょっぱなから怒られました。でも、自分では考え付かないこと、発想をいつも示してくれたので、これは勉強になりました。」
八巻君はそもそもなんで聖光学院に入学したんですか?
「私は最初、県立高校を志望していました。でも、聖光学院に学業特待の制度があるのを知って、通学の面も考えて聖光にしました。聖光の先生は、まずとても個性的でした。ですから授業も楽しく受けることが出来ました。キリスト教主義の学校で、聖書の時間なんかもあるんですが、自分の知らない世界というか、人生訓なんかもいっぱいあって、勉強になりました。全体的に授業は分かりやすかったですね。」
特に伸びた教科はありますか?
「まず、国語、それに社会(現代社会)でしょうか。中学校の時は数学・理科が得意だったんですが、高校になってからは変わりました。その要因は、本を読み始めた事でしょうか。国語では、文章の深みというか、面白さを感じるようになりました。好きこそものの上手なれ、でしょうか。国語の授業は担当の先生が教科書以外にもいろいろと他の教材(文章)を紹介してくれたので、それで好きになったかも知れません。」
八巻君は生徒会長もされていました。
「1年生の時から生徒会に入っていて、2年生の任期切れの時に、これで終わっちゃったら、このあと自分は高校生活で何をしていったらいいんだろう?っていう疑問が出てきて、何か大きなチャレンジをしようと思いました。」
生徒会長をやってみて、今はどのように思っていますか。
「なかなかできない経験です。全校生徒の前で話す機会も多かったので、その文章を考えたりすることは大変でした。緊張もしますし。もともと人前で話したりするのも苦手だったので。でも今はだいぶ良くなりました。これは大学入試の面接にすごく役に立ちました。これは自信をもって言えますね。」
聖光学院に来てみて卒業間近な今、八巻君はどんなことを思っていますか?
「まず、聖光学院に来て良かったな、と。野球部が強くて甲子園にも応援にいけましたし。生徒会長の事も含めて、他では出来ない経験をたくさん出来たと思います。進路に対してあまり深く考えていなかった自分が、志望大学である山形大学に合格できたのも聖光での経験があったからだと思っています。」
最後に後輩にメッセージをお願いします。
「公立高校に通う友人がいるのですが、いろいろ話しを聞いてみると、先生方のサポートの仕方が聖光の方がしっかりしているっていうのが感じられます。先生方との信頼関係を築けるというか…。独特の温かみがありますよね。自分は梁川中出身ですが、聖光学院は思ったより、というか中学時代にイメージしていたより、ずっと雰囲気がいいです。それに、入ってみなければ分からない魅力があります。部活動や先生方、それにキリスト主義も悪くないですよ。ですから、今よりももっと多くの後輩に来てもらいたいと感じています。新しい自分を見つけるためにも、ぜひ聖光に!! と思っています。」
ありがとうございました。卒業後も大学で、大いに頑張って下さい!!