次の文章を読んで質問に答えなさい。 『テストの花道』より
兄さんとボクは同じ日に生まれた。
うん、双生児の兄弟、姿形だって鏡に写したように二人はよく似ていた。
でも、気がついたときには、ボクたちはもうはっきり差別されていた。
力の強い兄さん、不器用なボク・・・。
ボール投げを教えられたのも、字を教わったのも、絵を描かせてもらったのも、兄さんだけだった。
10才のときに事件が起きた。
兄さんが機械にはさまれて死んでしまった。
ボクたちはたった二人きりの兄弟だったから、兄さんがいなくなれば、今度はボクがパパとママの
手助けをしてあげなければならない。
ボクは一生懸命がんばった。
今ではもう兄さんと同じくらいなんでもできるようになった。
ボクの名前は〇〇、兄さんはもちろん〇〇という名前だった。
(阿刀田高『最後のメッセージ』より)
問題 この兄弟の名前を答えよ。
さぁ、みなさんはどのように考えましたか。
みなさんの先入観はどの程度でしょう。
視野を広げる、客観的に見るということはとても難しいことですね。
正解を見て、もう一度この文章を読んでみましょう。
また、違った視点でこの文章を見れるはずです。
正解は↓
ボク → 聞き手ではない手 (もしくは、左手)
兄さん → 聞き手(もしくは 右手)