先日、元早稲田大学ラグビー部監督の松久幸男(旧姓 高橋)さんから講演を頂いた。松久氏はラグビー選手として指導者としても多くの実績を残しており、聖光学院のラグビー部には昨年の夏合宿より月一度のスポットコーチとしてお世話になっている。その経歴を簡単に紹介すると、
報徳学園高校で1年、3年と花園出場。その後、早稲田大学で大学選手権、日本選手権ともに優勝を果たす。1976年より当時ラグビー社会人リーグ強豪の三菱自動車工業に入社し活躍、その後、早稲田大学ラグビー部監督を務め、元日本代表の堀越正巳(現立正大学監督)さんを率い関東大学対抗戦で優勝に導いた名将です。また、三菱自動車退社後、株式会社フィールドを立上げ代表取締役社長として国内外で活躍されています。
「なぜスポーツは勝たなければならないか?」このテーマはスポーツに携わる人であれば何度か考えたことがあると思う。私も幾度となく考えたが、「負けるのが嫌だから」「勝負は勝つためにあるから」・・・・・など、あらためて考えると、余計に答えが出なくなります。その講演で私は「なぜスポーツは勝たなくてはならないか?」のヒントを得ました。
1.時間の大切さ
高校最後の試合で最高の試合をするためには目標設定をし達成するために練習計画を立てます。たとえば県大会で優勝するために必要な技術、戦術などを身につけるために必要な時間を設定し、1年間のスケジュールを逆算してます。そうすることにより時間の大切さを体験することができる。
2.PDCA
PDCAとは事業活動に必要な生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つで、Plan(計画)→Do(実行)→Chec(評価)→Act(改善)を繰り返すことによりよりよいものを作り上げていく。このことはスポーツにおいても当てはまることであり、常にPDCAを繰り返すことが必要である。
3.感謝の気持ち
スポーツができることは様々な人の協力があってのことです。両親、指導者、OB、学校、地域・・・・一人でできることは何もないことを感じることができる。
4.考える
一つの技能を身につけるには指導者の言ったことをそのまま実行しても身につかないことが多々あります。「どうすればパスを上手にできるか」など常に自分で考えることが必要です。たとえば、ラグビーではリスクマネージメントが選手で行わなければなりません、他のチームの分析、自分のチームの戦力分析など考える力が必要となる。
その他にも様々な要素があるが、松久氏は高校生に対してラグビーを通じて以上のことを教えることが大切であり、以上のことを実行して勝ったときに、「自分たちがやってきたことは間違いなかった」と実証されると説いていました。
今回の講演のみならず何度も東京から聖光学院に実費で足を運んで、生徒たちに指導をしていただき心から感謝します。いつか花園に出場して恩返しをしていきたいと部員、指導者とも強く誓っております。