本日山形県荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがたで開幕した第69回秋季東北地区高等学校野球大会の2回戦、聖光学院の初戦は宮城県の利府高校と対戦して延長12回5対4で接戦を制して準々決勝に進出しました。
聖光学院の先発は今大会からエースナンバーをつける堀田陸斗君。堀田君は1回、2回と失策絡みで走者を背負いますが、無失点とまずまずの立ち上がり。聖光打線は2回に相手の失策を足掛かりに一死一・三塁のチャンスからスタメン抜擢の柳沼楽人君の犠牲フライで1点を先行し、優位に試合を運ぶかとおもわれました。
しかし、3回に3回に3連打と内野ゴロで逆転を許すと、4回にも長打2本で1点を追加され、一転苦しい展開になってしまいます。何とか反撃したい聖光学院は5回、先頭の佐藤晃一君が死球で出塁すると、続く柳沼楽人君がヒットエンドランを成功させて無死一・二塁のチャンス。しかし、8番仁平勇汰君がバントを決められずに一死。ここで聖光ベンチは先発の堀田君を諦め、代打にこの秋初出場の川島嘉斗君を起用。川島君は粘って粘って9球目をセンターに弾き返して満塁とチャンスを広げます。ここで最も期待される1番瀬川航騎君がバッタボックスに。しかし瀬川君は初球の変化球を打てライトファールフライに。続く大平君も倒れて絶対的なチャンスを潰してしまいます。
この嫌な流れを引き戻したのは2番手の齋藤郁也君でした。5回から登板した齋藤君は2回をパーフェクトにピシャリ。しかも打者6人に対して奪三振が5個と完璧な内容。この好投に打線が7回に応えます。先頭の佐藤晃君がレフト前ヒットで出塁しパスボールで二進すると、柳沼君がレフト前ヒットを放って無死一・三塁。ここでリリーフ登板の2番手投手が連続四球を出して押し出しでまず1点。さらに先程チャンスで凡打した瀬川君が今度はきっちりライトフライを打ち上げて同点。なおも一・三塁のチャンスに2番大平悠斗がセーフティスクイズを鮮やかに決めて逆転に成功しました。
こうなると齋藤君のピッチングに注目が集まります。その齋藤君は8回まで被安打1、奪三振7個と利府打線を完璧に抑え込み、試合は最終回に入ります。しかし、先頭打者にヒット、8番打者に送りバント、9番打者にセンター前ヒットと、勝負を急いだかわずか3球で同点に追いつかれ、試合は延長戦に突入しました。
延長戦は両投手の我慢の投球で12回に入ります。12回表聖光学院は一死から2番大平君が右中間にツーベースヒットを放ってチャンスメイク。すると続く小泉徹平君が三遊間を破って一・三塁とすると、4番須田君がセンターへ犠牲フライを放って勝ち越しに成功します。
しかし、試合はまだわかりません。12回裏先頭打者がセーフティバントを試みると、齋藤君がこれをしっかり捕って一塁へ送球しますが、一塁手の須田君がボールを追ってしまい、ベースはガラ空きに。ボールが転々とする間に打者走者は三塁に進塁しました。なんと無死三塁のピンチに！しかし齋藤君はこのピンチに動じません。次打者をファーストゴロに打ち取ると、三番打者も浅いレフトフライに。二死後途中出場の選手に粘られて四球を与え、さらに盗塁を決められて一打逆転サヨナラの場面になりますが、齋藤君は最後の打者をセカンドゴロに打ち取ってゲームセット！延長12回の激戦を、耐えに耐えた聖光学院が秋季東北大会4年ぶりの勝利を飾りました。
準々決勝は明後日同球場で、今日地元山形の第1代表日大山形に勝利した、好投手藤井君を擁する秋田県の大曲工業と対戦します。皆様、ご声援よろしくお願い致します！