いよいよ迎えた第98回全国高等学校野球選手権大会2回戦、聖光学院の初戦は本日阪神甲子園球場で行われました。
聖光学院の先攻で始まったこの試合、先頭の松本康希君が右中間へ打球を放ち、いきなりチャンスかと思われましたが、これを相手センターの金原君がダイビングキャッチ。先制の芽を摘まれてしまいます。その後も3番加納皐君のセンター前ヒットと鈴木駿輔君の死球でチャンスを作りますが、5番小泉徹平君がショートゴロに倒れ、先制点はなりませんでした。
そしてその裏、聖光学院の先発鈴木拓人君の投球に注目が集まります。簡単にツーアウトをとりますが、3番平澤津君に変化球を右中間にツーベースヒットを放たれ、続く4番安田君にこれも変化球をライト前に運ばれてあっさり先制点を与えてしまいます。しかし、聖光学院は2回表、先頭の磯邉伶也君が四球で歩いて瀬川航騎君の送りバントで走者を進めると、二死後に鈴木拓人君の強烈なセカンドゴロを捕球した二塁手が大勢を崩してファーストへ悪送球。すぐさま同点に追いつきます。
しかし、3回裏先頭の3番平澤津君に再び今度はストレートをライトオーバーに運ばれるスリーベース。続く4番の安田君に追い込まれてからこれもストレートをレフト前ヒットを放たれて勝ち越しを許し、さらに5回には二死から7番岸君に右中間にスリーベースヒットを打たれると、8番濱本君にレフトオーバーを放たれて追加点を与えてしまいます。
一方、打線ですが6回まで初回の加納君のわずか1安打に抑えられてしまいます。相手主戦のサイドハンド平澤津君のストレートとスライダーに翻弄される苦しい展開。1対3のまま試合は終盤に入ります。ここでベンチの斎藤監督が動きます。瀬川君がタイミングが合わないとみるや、代打に中屋大輔君を送ります。その中屋君は初球から積極的にスイング。見事三塁線を破るレフト前ヒットを放ちチームに勢いを付けますが、この回は無得点、しかし、8回表途中出場の鎌倉誠君が四球を選ぶと、続く加納君がセンター前ヒットでつなぎ、4番鈴木駿君の送りバントが相手失策を誘い、ノーアウト満塁の大チャンス。ここで迎えるは小泉君。小泉君は平澤津君が投じた初球のアウトコースの直球をジャストミートすると打球は左中間を抜く走者一掃の逆転スリーベースヒット‼ ついについに平澤津君をとらえました。さらに途中出場の西川将也君の犠牲フライで1点を追加。県大会決勝でも試合を逆転した8回に、甲子園でもドラマが待っていました。
このあと試合は5回二死から登板した斎藤郁也君が毎回走者を出しながら粘り強く相手打線を抑え、初戦を大逆転勝利で収めました。応援して頂いた皆様、本当にありがとうございました‼