「はい。この賞を頂けた事はとても光栄に思っています。これからは大学で野球を続けますが、この賞に恥じないような活動をしていかなければと思っています。」
卒業を間近に控えていますが・・・。
「少し寂しい感じがします。でも、大学に行って野球を続けることができるので、それに対する楽しみもありますね」
大学は国士舘大学ですよね。
「はい。国士舘大学には聖光卒業の島津翔さんが在籍しています。島津さんから大学の雰囲気や練習内容など詳しく聞いていて、その環境の中で自分も勝負したいという気持ちが強かったです。また、東都大学はとてもレベルが高いと聞いていますので、どうせやるならそういう厳しい環境の中でやりたいと思いました。」
村島君は、中学時代はどんな選手だったんですか?
「自分は大鳥中学校だったんですが、その中ではショートのレギュラーでした。でも、のだまクラブという選抜チームでは控えでした。」
聖光学院への進学を決めたきっかけは?
「聖光学院では9月にオープンスクールをやっていますが、それに参加したときの雰囲気がとても良かった。それと、甲子園に行きたいという想いがとても強かったので、甲子園に行くならやっぱり聖光しかないかな、と考えました。」
そして実際に入学。最初はどんな感じでしたか?
「聖光には遠くから甲子園目指してたくさんの選手が集まってきていました。みんな自分より実力は上。そんな中で本当にやっていけるかとても不安でした。実際、Bチームには編入されましたが、試合出場の機会はほとんどありませんでした。転機は1年生の冬場でした。次の4月には新1年生が入部してくる。1年聖光でやってきて、簡単に1年生に負けるわけにはいかないと。これまでの甘えとは自分なりに決別して、自主練習なんかを含めてかなり練習を積みました。」
でも2年生でもレギュラーチームには上がれなかった?
「はい。でも自分の力を考えてもAチームでの試合出場はまだ無理だったと思います。聖光ではBチームもAチームと同じ位試合も組まれていましたし、チーム作りも経験できる。逆にチャンスだと思ってやっていました。そんな中ででいろいろ経験させてもらって、秋以降の土台作りが個人としても、チームとしてもしっかり出来たと思います。」
そんな経験もあって秋の大会では県大会優勝を飾りますが、東北大会ではまさかの初戦敗退・・・
「県大会の優勝は嬉しかったです。でも、目標は選抜でしたので、ここからが勝負だと。そして大会では7対0からの大逆転負け。自分ではチームに自信を持っていたのですが、あんな負け方になって。何が足りなかったんだろうかと、かなり考えました」
村島君はキャプテンでしたが、最も苦労したことは?
「自分も秋の時点では全然未熟。プレーヤーとしてもチーム内で突出していたわけではありませんでした。個人としての技量をアップさせること、そしてチームをまとめること。この両立が難しかったです。冬場はチームがなかなかまとまらず・・・。チーム内の温度差がやっぱりあって、そこを埋めるための選手間のミーティングを徹底的にやったのですが、自分の力だけではどうしても限界があったので、副主将の斎藤英哉や星祐太郎、寮長の奥裕亮、副寮長の斉藤慧、そしてマネージャーの大内佑太らに協力してもらって妥協しないでやってきたことが、夏につながったんだと思います。」
春の東北大会では初優勝、そして夏も甲子園ベスト8。飛躍的にチームは成長しましたね?
「そうですね。これはチーム内の結束が本当に強まった。これが最大の要因です。もう、正選手も控えも目標はただ一つ。チーム全員が同じ価値観の中で勝負できたと思います。またスタッフや保護者にももちろん感謝しています。これまでいろいろお世話になって、何とか皆に恩返しがしたい。その一心でした。」
野球部の強さの秘訣は?
「いかに力を発揮するか。もちろん技術的な力をつけることも必要ですが、一番は今ある力を発揮すること。それにはやっぱり精神的な部分を鍛えなくてはいけません。よく、強い選手になれ、と言われるんですが、そうなるためのエキスと言うか、コツというか、そんなものがつまっているのが聖光野球部です。ここではあまり上手く言えませんが、とにかく人間的な強さを追及してきた3年間でした。」
ところでどんな学校生活でしたか?
「聖光学院は部活だけじゃなく、勉強にも力を入れていて、自分は普通科の進学コースに在籍していたのですが、先生方が本当に一人一人の生徒にちゃんと向き合ってくれる。授業も分かりやすいし、やる気を引き出してくれるというか。ユーモアのある先生が多いので親しみやすいし、それで俄然やろうと言う気持ちが強くなりました。」
成績はどうだったの?
「クラスでは10位以内位でしょうか。部活との両立は大変でしたが、妥協しないでやることが大切だと思っていましたので、頑張りましたね。」
聖光学院はどんな学校ですか?また、中学生に対してメッセージもお願いします。
「聖光学院は挨拶が活発で、とても明るい学校です。部活も盛んで、どの部活も力を入れていて、みんなやる気がみなぎっていてとても熱いです!! 聖光学院は勉強も部活もどちらをとってもやり切れる環境が整っていると思います。ぜひ、中学生の皆さんも聖光学院で充実した日々を送って欲しいですね!!」
以上、村島大輔君のインタビューでした。村島君は、この1年間主将としてチームを引っ張り、また一選手としても大型遊撃手としてチームを牽引、特に春の東北大会では打率6割6分7厘と打ちまくってチームを初の東北制覇に導きました。そんな村島君は地元出身の選手で、中学時代選抜チームでは控え選手。聖光学院での3年間で驚くほどの成長を遂げた選手です。
大学は昨秋2部に降格してしまった東都の国士舘大学。更に厳しい世界に身を投じますが、村島君なら大丈夫!!是非とも頑張ってベンチ入り、レギュラー選手を目指し、そして1部昇格に向けて活躍を期待したいですね!!村島君、ぜひ頑張ってください!!