先生のひとりごと

2010 甲子園日記 12日目 早速3回戦に向けて始動!!

　昨日の広陵戦の激闘から一夜明け、早速本日から3回戦の履正社戦へ向けて始動しました。

　朝は8時から朝食、8時45分から約30分間の取材時間のあと、午前中は休養で、練習は午後2時から伊丹スポーツセンターで行いました。ランニングやコンディショニングを中心に、技術練習は打撃練習のみの軽めの練習を行いましたが、選手は浮かれる様子も一切なく、引き締まった表情。広陵戦に勝利した後も、一切ガッツポーズなどもせず、淡々としていた選手の意識の高さに頼もしさを感じています。

　今日甲子園では東北勢３校が次々に出場。しかし、いづれも敗退する厳しい結果に。残るはウチと仙台育英の２校になってしまいました。仙台育英は初戦、神がかりの逆転劇を演じ、次の対戦相手はウチと同宿の宮崎延岡学園。延岡学園も初戦を大接戦で制し、勢いがあるでしょうから、どんな試合になるのか、興味深いですね。ウチもしっかり練習して、東北勢の夢をつなげていかなくてはと思っています。

　明日も同じ伊丹スポーツセンターで練習です。履正社対策の練習もしっかりやっていきたいですね。初戦は何といっても歳内の好投が光りましたが、さらに上にいくのなら攻撃陣の奮起が絶対条件。明日も｢厳しく」やっていきます!!

　

2010甲子園日記 11日目 ついに壁をやぶる!!

　本日行われた広陵高校との一戦、やってくれました。試合内容はNEWSをご覧頂くとして、選手は本当に良くやってくれました。特に歳内は本当に良く投げた!!　県大会レベルではかなり取れた三振も今日は5個。それだけ広陵打線は質が高い!!　でも本当に粘り強く、141球を心を込めて投げてくれました。

　試合後、次の対戦相手履正社高校の試合を観戦しましたが、ある方から「聖光の選手は、なんでプレーヤーも選手も、スタンドもあんな凛々しい顔して野球ができるの?　」と捕手の星祐太郎くんが質問されたそうです。これは嬉しいですね!!　聖光って強いね、とか投手がいいね、なんて言われるより、ずっと嬉しい。ウチの選手、ほんといい男に成長してくれました。

　次の試合は16日で、履正社高校と対戦します。皆様、どうぞ応援よろしくお願い致します!!

2010甲子園日記 10日目 出陣前日

　 いよいよ出陣前日、大阪大会の決勝戦が行われた舞洲ベースボールスタジアムで練習を行いました。シートノックとバッティング練習で約2時間、汗を流しました。

　思い起こせば、このチームはBチーム時代からホントに苦労をしてきたチームです。村島大輔を筆頭に、流してきた涙の数は、どこにも負けないだろうという位、絶対に妥協せず、ぶつかり合ってきたチームです。だから、我々に出来ることは、選手を信じること。それしかありません。

　このチームのモットーは「有難う」。「ありがとう」じゃなく、「有難う」。人間は成長をしていく過程で、必ず様々な困難に出会うことになります。普通は、それを避けて通るもの。でも、この困難は自分の成長にとって絶対的に必要だからこそ起きているものであって、決して逃げず、逆にそれを大いに受け入れ、その困難に立ち向かっていこう、そう、｢難が有って、有難う」という意味なんです。そして、過去を振り返った時、｢あの困難があったからこそ、今の自分がある。あの困難があって本当に有り難い」。そう言える生き方をしよう、と彼らがBチーム時代から話してきたんですね。

　彼らは本当に成長してくれました。もう、何も言うことなく、堂々と送り出すことが出来る状態です。「聖光学院の野球」を彼らはやり通してくれるものと信じて疑いません。

　天気が心配される明日ですが、応援頂ける皆様、どうぞよろしくお願い致します。我々野球部も心を一つにして戦います!!(Yokoyama)

2010 甲子園日記 9日目 練習に集中力。打て打て打て!!

　 今日9日目の練習は津門運動公園。甲子園に程近い野球場での練習です。今日のメニューは、とにかく打て打て打て!!　試合前2日にして最後の打ち込みです。連日例年にないミーティングを重ね、練習も厳しさ・緊張感が漂い、普段福島で行っているのと同じような雰囲気で出来ています。今日も芳賀・遠藤の両右腕が打撃投手を買って出て、特に芳賀はバッティング投手なのか、ピッチング練習なのか分からないくらい気合の入った投球。監督から｢打者を気持ちよく打たせろよ」といった打ち合わせもどこ吹く風、マウンドに上がってどんどん気合いが入っていったんでしょう。135km/h前後の直球と変化球を交え、打者と真剣勝負。それに打者もどんどん引き出されていった感じで、鋭い打球を連発。首脳陣が求めていた｢反応」という課題が打者に戻ってきた感じ。結果として、芳賀が打者の｢気」を引き出した形となった打撃練習でした。

　そして練習後は甲子園球場へ。これは今までにない試み。開会式後は甲子園に行くことはなかったのですが、試合当日、｢いよいよ甲子園で試合だ!｣なんて感傷的になられては、ウチ本来の戦いはできないと思い、もう一度甲子園に足を運び、その目と感覚を焼き付けておきたい、という狙いでした。第3試合の中盤から第4試合の序盤を思い思いに選手は観戦したはず。12日は甲子園はあづま球場や開成山球場と同じように「戦場｣となっているはずです。

　さあ、決戦まであと2日。台風の影響で天気が心配されますが、余程のことがない限り中止にならないのが甲子園。応援の方にはご迷惑をかける(雨中の応援)かもしれませんが、広陵は3000人近い大応援団が来ると聞いています。グラウンドでは代表選手が精一杯プレーしてくれると思いますので、アルプスからも選手の背中を押すような、熱い大応援をお願いします!!　(Yokoyamma)

2010甲子園日記 8日目 福島の桃に舌鼓!!

  今日の練習は午後から。午前中はJA全農福島の方が来られて、福島の桃ときゅうりを差し入れして頂きました。福島の桃は今が旬。甲子園に来ていると、桃を食べることが出来ないので、嬉しい差し入れですね。それにしてもJAのキャッチフレーズは｢一桃入魂」。う～ん、面白い!!　夜の食事で各テーブルに分けられ、選手達は美味しそうに頬張っていました。

　さて、今日の練習は鳴尾浜。となりに阪神タイガースの2軍球場があります。練習内容は、シートバッティング。実戦から遠ざかる歳内・芳賀・遠藤の3投手がマウンドに上がり、打者と対峙しました。歳内の今日のMAXは139km/h。投手はスピードではないですが、まずまずの内容だったでしょうか。そして今日圧巻だったのは、芳賀智哉。とにかくマウンド上を楽しむというか、レギュラー陣の先輩相手に厳しいインコースを連発。おいおい、デッドボール当てんなよ!!　と思うくらい厳しい投球を見せました。とにかくこいつの神経は・・・。芳賀先発で勝負するか?　と思うほど気合いが乗っていました。

　試合まであと3日。昨日の夜は1時間30分に渡ってミーティングを敢行。過去の甲子園滞在ではそこまでのミーティングはなかったのですが、とにかく｢聖光の野球」をやりきるためには絶対に必要な時間。選手達は当日、甲子園球場できっと「立てなくなるまでやり通す」という聖光の野球を表現してくれると思います。また、それが出来る選手達です。

　現在選手は食事中。食事が終わると、今日もミーティングです!!　(Yokoyama)

2010甲子園日記 7日目 練習再開!!

　今日は午後からの練習。15時から17時までみどり清明高校という学校で練習を行いました。トレーニングからはいり、シートノック、バッティングと定番メニュー。特にバッティングはマシン2台をフル稼働し、広陵有原対策。全体的にはバッティングはまずまずいい状態と言えます。体の切れも感じますし、悪くないですね。

　体の切れを維持するには、やっぱりランニングメニュー。今日も練習の最初は30分間みっちりランニング。これをやらなきゃ、始まらないですね。また、意外と一番きついのは、1年生の打撃投手岡野君と、昨日新たに甲子園入りした和田悠佑君。そして捕手の斉藤大輔君。自分の役割が終わると、すぐに外野フェンス沿いを走るのが日課です。新チーム、秋がありますから、当然ここはシビア。ただいい思いをしているだけじゃ駄目です。伸びません。

　今のところ怪我人や病人もいなく、練習は順調です。明日からは練習の時間帯ももうちょっと早くなります。暑い中の練習が続きますが、充実した日々を送っていきます!!

 
2年生の斉藤侑希のバッティング。兄で先輩の晃平も来阪しています。兄に続き活躍を!!

同じく2年生福田瑛史。長打力が魅力です。

 
県大会決勝戦でタイムリー3塁打を放った根本康一。状態はまずまずですね！

   
  

2010甲子園日記 6日目 開会式行われる!!

  
　第92回全国高等学校野球選手権大会の開会式が、今日阪神甲子園球場で行われました。監督から「もうちょっと手を高く上げろよ」とのアドバイス通り、選手達は堂々と行進。大観衆の中を行進した選手達は、格別の思いだったでしょう。

　しかし選手に聞いてみると、意外とクールな反応。県大会でエースナンバーをつけた芳賀智哉君は「人が多いな～と・・・。緊張はしませんでした」と・・・。う～ん、もうちょっと違う感想を期待したのですが・・・。さすが強心臓、大舞台に強い男だな～ということにしておきましょう。私自身は、やっぱり夏の甲子園の開会式はいいです!!　鳥肌が立ちました。ひょっとしたら、選手より感動していたかもしれません!!

　開会式終了後は、試合観戦。あ～っと、ここでもし甲子園球場で開会式を来年以降観戦される気のある方にアドバイスです。観戦は絶対3塁側にしましょう!!　去年までウチは1塁側で見ていたのですが、今年から3塁側に変更。いやー、日陰で涼しい!!　一塁側は、もう座っているだけで熱射病!!　というくらいに太陽の陽が降り注ぎます。注意しましょう!!　2試合目途中まで観戦した後、甲子園歴史館へ。甲子園歴史館は甲子園球場のレフトスタンド下にあり、今年オープンしたばかり。実は、ここの企画・運営をしている永井さんっていう人がいるんですが、私が一時サラリーマンをしていた時の同僚なんですよ!!　前の会社を辞めて甲子園球場で働いているんですね。しかも副球場長!!　数年前、甲子園練習の時にいきなり声をかけられて、再会を果したんですね。ホント、奇遇です。

　この歴史館では、現在高校野球の特別展示を実施中。その中で、ありました、聖光学院の帽子とユニフォームが!!　全国の強豪校の中に、ウチのものがあるのは嬉しいですね!!

ありました!　聖光の帽子!!　一般の方は、ウチの帽子見て「聖光学院!!」と言ってくれるだろうか・・・

 
今年の優勝記事も展示!! 

 
通路には代表的野球漫画のひとコマが。ちょうど通りかかった2年生投手芳賀と歳内に、お前らどの漫画が好きなの?と聞くと、｢巨人の星です!!」 

 
　これが展示中の聖光のユニフォーム。左袖には甲子園バージョン「伊達市」の刺繍。ちょっと見づらいですが隣のユニフォームと違ってウチのは裾がまくってあるのが分かりますか?　理由はウチのユニフォームの裾は他と比べて非常に長くできています。もちろんちゃんと理由があるんですよ～。

 
歴史館の中で撮影。ボードは抽選会時に使用したもの。左から山岸君、村上君、小野君です!!

　さて、歴史館のあとは、今日は練習なし。皆で健康ランドに行きました。ホテルは大浴場がないため、久しぶりに手足を伸ばしてゆっくり入浴できたでしょう。本当に今日はリラックスデーとなりました。

　そして午後7時30分頃健康ランドを後にして、ホテルに。今日はここで終わらなかったんですね。なんと今日は淀川の花火大会。しかも、淀川の橋が大渋滞。ウチのバスは運良くその中に巻き込まれ・・・。凄い花火を特等席でかなりゆっくり鑑賞!!　開会式のことを聞いてもクールなウチの選手も、花火を見ると大興奮!!　｢すげー!」「マジ、やべーし!」などバスの中は大興奮!!　・・・・・・・・・・・・・おいおい、ちょっとお前ら、チャンネルずれてねえか～?

　というわけで、明日からはまた厳しい練習に戻ります。同じ東北勢で東北大会準決勝で戦った八戸工大一も勝ちましたし、我々もやらなきゃ、ですね!!

 

　バスの車中から撮影した淀川の花火。開会式で「緊張しませんでした」とクールに答えていた2年生投手芳賀は花火となるとバスでおおはしゃぎ。写真は、その芳賀が撮影しました!

2010甲子園日記 5日目 開会式リハーサルに参加!

　今日は開会式のリハーサル。朝5時45分に朝食をとって、1時間後に出発。甲子園に着くと、選手は阪神タイガースの室内練習場に移動し待機。9時からリハーサルが始まったのですが、今年は南からの行進。

　まずは対戦校の広陵高校に注目。う～ん、みんないい体してますね。がっちりしている。実は今日初めて、広陵高校のビデオを見ました。スカイAでやっている決勝戦のビデオですが、主戦の有原君、いいですね～。球速は140km/hを超え、カーブ・スライダー・チェンジアップなど変化球も多彩です。そしてなにより、コントロールがいい。解説者は、超高校級投手なんて言っていましたが、その通りの逸材であることは間違いなさそうです。コントロールと緩急。勝てる要素がしっかりある好投手ですね。

　さて、聖光学院は行進の後半に登場。みんな、堂々と行進していました。自然体で良かったですよ。明日の本番でも 同じように、凛々しく行進して欲しいものですね!

　練習は今日は午後3時から1時間30分。とても短い!!　というわけでバッティング限定練習。対広陵有原君を想定しての練習を開始しました。ベンチ入り投手の芳賀智哉や遠藤昌史の実戦練習を兼ねて彼らがバッティング投手を買って出てくれました。時間は短かったですが、密度の濃い練習でした。

　また今日の練習からは、協力助っ人が来阪しました。昨年度の主将松本剛君と、トップバッターだった斉藤晃平君です。練習中はバッティングの守備をしてくれていましたが、斉藤君は東北福祉大学の野球部在籍中。当然、バッティングゲージの脇から、私の強力ノックが火を吹いたのは言うまでもありません。大学ではまだメンバー入りできない斉藤君ですが、大阪でみっちり練習をしてもらおうかと思っています(笑)。

　さあ、いよいよ明日開会式を迎え、戦いがスタートします。とは言っても明日は練習休養日。開会式後に試合観戦し、その後甲子園記念館に行こうと思っています。甲子園記念館は、甲子園球場内にあるんですが、今は高校野球の特別展示を行っているとのこと。聖光学院のユニフォームも展示されているようですから、皆さんも是非行ってみて下さいね!!(Yokoyama)

いぶし銀の主軸　山口宏希

 
主将　トップバッターの村島大輔  

2010甲子園日記４日目 厳しい!!

 
　大阪滞在４日目の今日は、午後３時からの練習。大阪の高槻市にある萩谷運動公園野球場で練習を行いました。非常によく整備された球場で、６年前、本間投手の時以来の練習です。今日の球場がいいのは分かっていましたので、当初から守備中心のメニューを予定。約１時間に渡って守備練習を行いました。

　例年と違うのは、その内容の厳しさ。甲子園に来ると、その練習の大半はバッティングに割くのがこれまでの方式でしたが、今日はガンガンとノック。怪我も考えなくてはいけないので、普通はあまり強い打球は打たないのですが、今年はちょっと違います。甲子園に入ってこんなに気合いの入ったノックは記憶にありません。対戦相手もきまり、そして今日の練習で一段と気が引き締まった様子です。

　最初はバッティングも予定していましたが、キャンセルして守備・守備・守備。球際をファンブルすると、すかさず厳しい声。県大会前の、あの厳しい練習の空気が蘇ってきた感じです。広陵高校戦に向けて、いいスタートになったな、と感じています。

　午前中は午前１１時から大会で着る真新しいユニフォームが納品されました。明日は開会式のリハーサルですが、ここまでは県大会のユニフォームを着用。今日渡されたものは７日の開会式からのデビューです。ユニフォームは大きく変わりませんが、甲子園用は袖に｢伊達市」と入ります。故郷｢伊達市」、そしてもう片方に刺繍されている「福島」を背負い、戦います。

　やっぱり、広陵戦は気合いが入りますよね。今、聖光は県内５１連勝中です。毎試合必死に戦った結果ですから、大きなこだわりはありません。でも、この試合で、簡単に負けちゃうと、やっぱり福島のレベルは・・・なんて言われちゃうんですね。ここ数年、福島県のレベルは間違いなく上がってきているな、と思うんです。その中で、ウチが甲子園に出場し、それでも簡単に負けちゃったらいけないなと考えています。「代表」にはそんな責任があると思います。もちろん、ウチの歴史にとっても必要なことですけど、連続で出場させていただいているわけですから、自分達だけの問題じゃないんですね。だからこそ、例年になく、厳しい空気で練習になっているんだと思います。

　さて明日は午前中に開会式のリハーサルが甲子園で行われます。練習は午後からです。明日はバッティング中心のメニューかな?　とにかく厳しく、ピリッとした練習をしたいと思います。(Yokoyama)

2010甲子園日記 3日目 抽選会の結果、広陵高校との対戦に!!

　今日は抽選会。結果は広島県代表の広陵高校との対戦になりました。

　午後4時から行われた抽選会。練習は午前中に近大附属高校のグランドで終え、抽選会場には午後2時半位に到着。今　年はどんな籤になるのか・・・。ある意味、大会期間中一番緊張する瞬間が今日の抽選会なのかも知れませんね。26番目に籤を引いた村島大輔主将が引き当てたのは、選抜ベスト4の強豪広陵高校。

　3年前の3回戦で、現在は明治大学で大活躍する野村投手を擁する時に対戦して以来、2度目の広陵戦。あの時は、序盤に6失点し、完敗を喫しています。この年の広陵は、決勝で佐賀北に逆転負けをしたんですね。｢がばい旋風」の、あの時でした。

　面白いもので、まだ聖光学院が｢甲子園でなんとか1回でも校歌を歌いたい」と思っていた頃、初戦でこういった強豪との対戦はありませんでした。しかし、昨年、主戦横山貴明の時ですね、甲子園でも上位に行きたい!!　いや、絶対に行く!!と思い始まった途端、PL学園と対戦して玉砕・・・。そして今年こそ!　と思ったらまたもや広陵という強豪との対戦。

　野球の神様の声が聴こえるようです。「お前達、本気で全国制覇と口にするなら、こういう学校と対戦し、超えなくてはいけないんだよ」　そう言っているように思うんです。近年聖光学院が全国大会で負けた相手は、2007年が市川(兵庫・選抜)、広陵(広島・夏)、常葉菊川(静岡・国体)、2008年が沖縄尚学(沖縄・選抜)、横浜(神奈川・夏)、智弁和歌山(和歌山・国体)、2009年がPL学園(大阪・夏)と、市川高校を除いては、全国制覇を経験した実力校ばかり。今度こそとチャレンジしては跳ね返され、なかなかその壁は突破出来ないでいます。ああ、やっぱりそういうことなんだな、と。神様が何度も何度も与えてくださる「チャンス」なんですね、これは。

　正直言って、去年は「うわっ!　PL学園だ!!」って思いました。でも今年は「やっぱりな」と言った感じ。非常に冷静に抽選結果を見ていました。確かに広陵は強敵です。今大会も優勝候補の一角。実は広陵高校は聖光学院の目標とするチームです。大変失礼ですが、目指すところ、方向性が似ているというか・・・。もちろん、ウチよりもはるか先を走るチームですが、凄く精神的なことを大事にしている。今大会前も、護摩行を行っているそうです。我々は、常々世の中に起きることに偶然はない、と考えていますから、この対戦も必然。そう思うと、この組み合わせはまさに「有難い」となるわけですね。

　今、高校野球界のトップを走るチームは最初から｢全国制覇」を経験したチームであったわけではないんですね。みんな、超えてきたんです。だから、ウチも超えなくちゃいけないんですね。でも、そのためにはそういった学校と対戦しなくちゃいけない。もちろん甲子園に出なくちゃいけない。そういった｢段階」を経て、今があるわけですから、この対戦に心から感謝しなければいけないと思うんです。本当に「有難う」です。

　ウチの選手の反応は、というと対戦が決まっても｢いつも通り」でした。歓声を上げるわけでもなく、ざわつくわけでもなく。やっぱり｢いつも通り」でした（ひょっとして固まった?)。抽選会が終わってから会議がありましたから、宿舎で選手の顔は見ていませんので、本当の所はわからないですけど。一番興奮していたのは、高橋晋平君だったかも知れません(笑)。そうです、3年前広陵にやぶれた時のキャプテンです。抽選会後に電話があって話すと、「対戦が決まった瞬間、鳥肌が立ちました」と・・・。晋平のことですから、やっぱり｢縁」を感じているんでしょうね。その後、彼は言いました。「でも、村島が引き当てたんですから、これって必ず意味ありますよね」と。晋平は今でもチームに関わってくれていて、村島のことを良く知っています。晋平は、村島をキャプテンとして、人間として凄く評価しているんですね。だからやっぱり「これは必然」なんだって言いたげでした。

　とにかく、対戦が決まって明日から対広陵対策練習開始ですね。とは言っても現段階では何の資料もありませんが・・・。まあ、時間はまだありますから、情報を集めて最大限の準備をしたいと思っています。

　どこが相手でも、今年のチームは私が言うのもなんですが、ホントいいチームです。それは変わりません。いい男がいっぱいいます。彼らはこの3年間の｢歩み｣を臆することなく思いっきりぶつけてくれるはずです。今年はそれができるチームです。

　相手は強敵。技術も上でしょう。でも、やることは一緒。誇れる選手達の｢マンパワー」で勝負です!!(Yokoyama)